2011 Fiscal Year Research-status Report
可変構造物に対応するロバストデザイン法とそれを包含する実務者支援システムの構築
Project/Area Number |
23611037
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
加藤 健郎 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (70580091)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 由幸 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (20286636)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | デザイン理論・方法論 / ロバストデザイン / 最適デザイン / QFD / ISM / DSM |
Research Abstract |
本研究は,製品製造時の加工や材料特性のばらつき,製品使用時の使用者特性や使用環境のばらつきなど,製品に生じる様々なばらつきに対して機能の頑強性(ロバスト性)を高めるロバストデザイン法に関するものであり,同法をデザイン・開発実務者に広く浸透させるために,製品開発を一貫して支援するロバストデザイン支援システムの構築を目指している. 2011年度の研究では,「(a)可変構造物に対応するロバストデザイン法の構築(2011年度実施予定)」および「(b)ロバストデザイン法の選択指針の構築(2011~2012年度実施予定)」を実施した.(a)により可変構造物の最適可変域を導出することが可能となり,可変構造物デザインにおける品質の向上やコストの低減が期待される.その成果は,国際会議発表2件および国内会議発表3件にて報告されるとともに,公刊論文2件を投稿中である.一方,(b)により既存のロバストデザイン法を適切に選択することが可能となり,デザイン・開発実務におけるロバストデザインの活用促進が期待される.その成果は,2012年度に書籍にて報告すべく,現在最終的なディスカッションと執筆作業を行っている.さらに,「(c)ロバストデザイン支援システムの構築(2013年度実施予定)」に関しても一部着手しており,その研究成果についても,2012年度の国際会議および国内会議発表にて報告する予定である. 以上のように本研究は,研究実施計画に基づいて順調に実施されており,引き続き研究および成果発信を推進していく予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べたように,本研究は,2011年度の研究実施計画の目標を達成していることに加え,2012年度および2013年度の研究実施計画の一部にも着手している.今後も引き続き,研究および成果発信を推進していく予定である.
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は,研究実施計画に基づき順調に遂行されている.しかし,2012年度から研究代表者の所属機関が変更するため,研究分担者との連携が滞ることが懸念される.このため,定期的な(週1回程度の)ディスカッションを設けることにより,研究の活性化を図っていく予定である.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年度の研究費は,研究実施計画のとおり研究成果の発信(論文投稿料や研究成果発表のための旅費)として主に使用する予定である.また,研究代表者の所属機関の変更により新たな研究協力者の参加が見込まれるため,PC等の研究用の備品購入にも一部使用する予定である. なお,2011年度の研究費については,以下に示す2つの費用を繰り越している.1つは,現在査読中の論文の投稿費であり,本費用は2012年度に計上する予定である.もう1つは,研究費が30%減額される可能性があったために計上を見合わせた国際会議参加のための海外出張の経費であり,本経費は別の国際会議参加のための海外出張費として計上する予定である.
|