2013 Fiscal Year Research-status Report
次世代の音環境の創造に向けて 環境の「質」のデザインとマネジメント手法
Project/Area Number |
23611047
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
土田 義郎 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (20227424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 利仁 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00219370)
永幡 幸司 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (50312765)
塩川 博義 日本大学, 生産工学部, 教授 (50187324)
川井 敬二 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (90284744)
森原 崇 石川工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10413767)
船場 ひさお フェリス女学院大学, 音楽学部, 講師 (60511235)
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Keywords | 音環境 / 質的分析 / 環境デザイン / 政策 |
Research Abstract |
本研究は、日本騒音制御工学会・音環境デザイン分科会による調査・研究活動と連携している。研究代表者は昨年度までの分科会の主査が務めている。各研究分担者は、音環境デザインというキーワードでくくられるアクティブな研究者によって構成されている。当該年度は、昨年度までに検討した「ノイズポリシー」の考え方を、各研究者ごとに研究実践へとつなげてきた。その上で、「騒音制御から音環境デザインへ」というパラダイムを変えて行くための基盤となる考え方に基づき、研究分担者の役割を踏まえた研究を実施している。 音環境というものを居住環境の中に総合的に位置付けることを狙った講演や論文がいくつか学会において発信されている。これは、本研究課題の大きな特徴であり一つの成果といえる。また、空間としては鉄道駅、商店街、保育園といったように単に住宅内での騒音問題にとどまらず、様々な空間の音環境の質について検討してきた。対象としても健常者だけを扱うのではなく、子どもや高齢者のような弱者の立場に立った検討を重ねている。評価の手法もより従来のアンケートのような手法にとどまらないものも積極的に取り上げてきている。 これらの成果は、学協会において講演発表されるとともに、一部論文として雑誌掲載されている。以上のような状況を概観すると、ほぼ順調に研究は推移していると考えられる。今後は、より広く成果を活かすための試みが必要となると考えている。ノイズポリシーの考え方については、学会へ提案することを現在企画中であり、各研究分担者においては査読付きの論文や一般的な成書としての刊行、国際的な場での発信などが望まれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の目的においては「次世代に向けた環境デザインの一環として、より満足度の高い音環境を実現する戦略的・政策的なデザイン手法が不可欠である」としている。これまでの所、この目的に沿って研究が遂行され、多くの講演発表が行われることで成果が広く社会に公開されていると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
各研究分担者においては、ある程度連携をとって研究を推進しており、今後もこれが継続されることが望ましい。2014年度は、研究計画の最終年度であり、連携する音環境デザイン分科会を通じて日本騒音制御学会への政策的な提案を一つの柱としている。2014年度以降の展望として、シンポジウムの企画などもあり得る。各研究分担者においては現在までの研究の取りまとめとして論文や著書等の発信などが望まれる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度までの研究において、当初想定していたよりも人件費・謝金が少なくて済んでいるため残金が生じています。これらを翌年繰り越して使用することにしています。 2014年度が最終年度に当たるため、成果発表に向けてこれらを費やすことになります。具体的には論文作成のための人件費、国際会議参加費や旅費に充当することになります。
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Research Products
(24 results)