2011 Fiscal Year Research-status Report
グローバル観光の原初的形態としてのヒルステーションに関する総合的研究
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23614023
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
稲垣 勉 立教大学, 観光学部, 教授 (10151573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 健一 立教大学, 観光学部, 教授 (70269281)
白坂 蕃 帝京大学, 経済学部, 教授 (40014790)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / ベトナム / マレーシア / インド / ヒルステーション / 観光のグローバル化 / 人の移動 / ポストコロニアル |
Research Abstract |
本研究の目的は、植民地主義の所産であり、同時に現在まで続くリゾートの淵源の一つとしてのヒルステーションに関する社会科学的な分析を精緻化することである。ことにリゾートの祖型のひとつであるヒルステーションの現状を、グローバル化する観光という視点で再検討し、その現代的な意義を明らかにすることに力点が置かれている。 平成23年度の研究では、当初予定していたダラット(ベトナム)における調査に加え、キャメロンハイランド(マレーシア)、カンボジアなどで調査、資料収集を進めた。ダラットでの調査では、国内観光客の増加にともなう地域の変容と地域住民の意識変化、ことに町並みやホテルなどコロニアルな文化遺産への認識や位置づけの変化と、国内外からの観光客と地域住民との間で生じるコロニアルな文化遺産を巡る交渉過程に関して情報収集を行った。 またキャメロンハイランドでは、日本人リタイヤメントコミュニティを対象とした調査、国内観光客の増加にともなう地域変容、ことに「夜市」など観光客を対象とする商業活動への地域住民の参加に関する調査を中心に研究を実施した。 これらの諸調査は、すでに成果として取りまとめつつあり、一部はすでに発表されている。これらの成果は当研究が企図していた、「国内観光の伸張にともなうヒルステーションの性格変化」「観光のグローバル化に対応したヒルステーションの変容」という視点から見てきわめて重要性が高く、現代観光の役割を考える上で意義深いものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の研究計画中、研究分担者・大橋健一の担当部分であるベトナム・ダラットに関しての調査研究は、本人が前期に海外研究中であったため、実質10月以降の半期しか当該研究に従事することが出来なかった。このため当初予定に比べ若干の遅れが生じ、この部分に関しては研究費の当該年度使用残が生じた。 研究代表者・稲垣勉と研究分担者・白坂蕃は後年度に予定していた研究の一部を前倒しで実施し、全体の研究計画の遅れを最小限とするよう配慮した。ダラットにおける調査も平成24年5月中旬までに完了し、研究スケジュールの遅れは回復している。この点からして、研究スケジュールは結果的におおむね順調に推移していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
【現在までの達成度】に述べた事情により、研究費は一部繰り越しが生じた。しかし平成23年度に未実施だった研究は、平成24年5月中旬までに完了し、研究スケジュールは旧に復している。平成24年度以降は当初計画通りに進める予定である。平成24年度はマラヤ大学の協力を得て、マレーシアにおけるヒルステーションを中心に研究を進め、一部前年度分の補足調査および、後年度の事前調査を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度からの繰り越し部分は、平成24年5月までに使用が完了する。その時点で平成23年度の研究予定と経費支出が終了し、それ以降は当初計画通りの研究費使用とすることを予定している。
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Research Products
(2 results)