2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23614025
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
安島 博幸 立教大学, 観光学部, 教授 (30159199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 和夫 立教大学, 観光学部, 教授 (10157745)
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Keywords | 観光地の盛衰モデル / 観光地の価値 / 観光地のライフサイクル / 観光的価値の古典化 / 文化資本 |
Research Abstract |
本研究は観光地の生成・発展・衰退などの盛衰過程に関わる要因の解明とそのメカニズムに関する理論の構築を目指したものである。 本研究では、まず既存の理論である、R.ButlerやProgの理論の盛衰要因の中心と考えられている環境容量や来訪客の質的・量的変化について考察を行って、その問題点を指摘すると同時に、本研究で観光地盛衰の最大の要因としている観光地の価値について理論的に、また現地調査に基づいて考察した。 初年度にあたる23年度には、本研究の大きな柱となっている「観光地の価値」とは何かについての理論を検討し、また価値はどのような要因によって増減するかに関する理論的な考察を行ない、結果は、2011年12月に開催された日本観光研究学会全国大会論文集において『観光価値の増減要因に関する理論的考察』に成果をまとめて発表している。 続いて、24年度には、観光地の価値の考察に基づき、Butlerによる観光地のライフサイクル理論とは、まったく違う要因から『観光地の成長・発展と衰退過程メカニズムに関する理論モデル』を構築し、発表した。さらに、25年度には、観光地の価値が持続する現象である古典化について、地域に蓄積された文化施設、芸術作品、社会関係資本など文化資本との関係から考察し、古典化プロセスを明らかにしている。 以上、3年間にわたる研究によって、観光地の盛衰を観光地の価値に基づく理論によって統一的に説明することが可能となり、従来の理論に代わる観光地の盛衰モデルの枠組みを提示することができたと考えている。
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Research Products
(5 results)