2011 Fiscal Year Research-status Report
立体表面上で動作するセルオートマトンと全方位プロジェクション技術の開発
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23650038
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
千葉 則茂 岩手大学, 工学部, 教授 (40171946)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | コンピュータアニメーション / プロジェクションマッピング / マルチプロジェクタ / セルオートマトン / 立体映像ディスプレイ |
Research Abstract |
新しい映像表現として,コンテンツ開発と投影イベントが活発に行われているプロジェクションマッピングのための技術開発を目的に,今年度は以下のような研究を実施した.1.立体表面上で動作するセルオートマトン技術の開発: (1)ほぼ均一に分布する母点(セルの中心)の配置法について,プログラミングレベルのアルゴリズムの詳細を検討した.困難な問題として,立体表面上での2点間の距離の算出があるが,局所的な展開図による方法,Voxel表現による方法についてアルゴリズムの考案を行った. (2)非正方格子セルオートマトンの生成と有効性評価について,4角形セルオートマトン上で開発されている波紋伝播アルゴリズムを6角形セルオートマトンで実現し,その有効性評価を行った.また,群れの行動モデルの6角形セル分割上への適用を目指し,平面上での魚群の遊泳アニメーション法のインプリメントと,立体を表すVoxel空間での群れの運動シミュレーションを試み,Voxel上での適用可能な距離の算出法を求めた.2.視点独立型全方位プロジェクション技術の開発: (1)全方位マルチプロジェクタの構築について,各プロジェクタ位置・姿勢を求める実用的な方法として,プロジェクタからポインタを投影することにより特徴点を指定することに基づく,カメラを用いない方法をインプリメントした.また,投影の微調整を行うためのビルボードとテクスチャマッピングを用いる方法をインプリメントした.また,開発手法の効果を確認するために,立方体を組み合わせた立体へのビデオ映像の投影を試みた. (2)リアルタイムアニメーションの投影可能な全方位マルチプロジェクタの構成法を考案・インプリメントした.映像表現に対する効果を確認するために,花火と,群れの行動モデルによるリアルタイムアニメーションプログラムを開発し,ビルディングプロジェクションとしての投影を試みた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「1.立体表面上で動作するセルオートマトン技術の開発」については,立体表面上での距離の算出アルゴリズムの開発に時間を要し,インプリメントに遅れがあるが,実施可能な方法が定まったので,来年度中に十分に実施可能である.また,「2.視点独立型全方位プロジェクション技術の開発」については,投影イベントを実施するなど,実用性を確認できるところまで達成しており,計画以上の進展があった.そのため,総じておおむね順調であると自己評価している.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,アルゴリズムの考案の遅れから,プログラム開発のための研究協力者(大学院生)の雇用時間が短くなったため,繰り越しが発生した.次年度に,本アルゴリズムのプログラム開発を推進するために,繰り越し分が必要となる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
プログラム開発用にPCを購入し,また研究協力者(大学院生)を雇用し,プログラム開発を集中的に推進する.研究成果については,学会発表を行うとともに,映像投影試行を公開し,その有効性の評価を行う.
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Research Products
(4 results)