2013 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニケーションのためのロボットの目:外見と機能の総合的デザイン
Project/Area Number |
23650094
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
久野 義徳 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (10252595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 貴訓 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (20466692)
児玉 幸子 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (10323883)
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Keywords | コンピュータビジョン / 知能ロボット / 社会学 / マルチモーダルインタフェース / ヒューマンロボットインタラクション / 視線 |
Research Abstract |
目はものを見るためにあるが、非言語コミュニケーションのために他者に見せる機能も重要である。また、人間と共存するロボットの目としては、人間に親しみやすい感じを与えるものが望まれる。そこで、この2点について、どのような目の形状がよいかを前年度までに被験者を用いた実験により検討した。実験には、半球状の発泡スチロールをロボットの頭部として、目にあたる部分に半透明の半球を埋め込み、そこに小型のプロジェクタにより目のCG像を投影できるシステムを利用した。それを用い、目の全体の形状を完全な円から扁平なものまで3種類、瞳の大きさを大きいものから小さいものまで3種類、従って、それぞれの組合せで9種類の目を準備した。その結果、人間の目の形状(扁平度も瞳の大きさも中程度)から、白目の部分が見えていれば瞳が大きめの場合に、ロボットの視線方向が読み取りやすいという結果が得られた。また、この9種類のロボットの外見について、好みを聞くという感性評価実験を行った。その結果、全体形状が円で、瞳も大きいものが、好まれることが分かった。 平成25年度は、同様の実験により、顔の形と視線の読み取りやすさの検討を行った。その結果、半球状の顔より鼻のような突起がある顔の方が視線が読みとりやすいことが分かった。そして、以上の結果をもとにしたデザインのロボット頭部を製作した。 また、目および頭部の動きについても検討した。振り向く場合には、頭部を等速ではなく、正弦波的に速度を変化させる方が、また、その際に頭部だけでなく目も動かし、さらに瞬きをする方が自然に見えることが被験者を用いた実験で分かった。 以上のように、本研究により、人間と共存するロボットの目をデザインする場合に、その形状および動かし方についての基本的な知見を得ることができた。
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Research Products
(7 results)