2012 Fiscal Year Annual Research Report
カエルの合唱モデルを用いた人と合奏協調する音楽共演者ロボット
Project/Area Number |
23650097
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奥乃 博 京都大学, 情報学研究科, 教授 (60318201)
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Keywords | 知能ロボティクス / カエルの合唱モデル / 音楽共演者ロボット / 音楽合奏協調 / テルミン演奏ロボット / ノンパラメトリックベイズ / 楽譜追跡 / カエルホタル |
Research Abstract |
本研究では,カエルの合唱機構の解明を通じた,音楽ロボットと人との創発的な合奏協調の実現を目指し,ロボットへの合奏協調機構の実装と,音光変換装置「カエルホタル」による実環境でのカエルの合唱機構の解明に取り組んだ.具体的な成果は以下の通り. (1)共演者ロボットの合奏協調機構の開発:①ギター演奏の視聴覚情報統合によるビート追跡機構をnon-parametric Bayesで改良し,さらに複数のビート追跡機構を統合して各種ビートパターンに頑健な追跡法を開発し,ロボット聴覚ソフトウエアHARKに組み込んだ (HARK-MUSIC).②カエルの合唱にリーダ度を導入し,カエルの合唱でのリーダの同定機構を開発するとともに,人の合奏にも応用し,人間とロボットとの合奏にリーダ度を導入し,自動的にリーダ度を求め,リーダ度が最も高いパートにロボットが演奏を合わせる手法を開発.その結果,安定した合奏が実現できた. (2)カエルホタルによる実環境でのカエルの合唱機構の解明:③京大農場での実地観測で,別々の入力信号帯域に応答する2つのLEDを持つ新型カエルホタルが日本アマガエルとシュレーゲルの合唱の同時観測に成功.④隠岐島と豪州ゴールドコーストでの実地観測で,新型カエルホタルを用いて2種類のカエルの合唱の同時観察に成功.さらに,豪州の大型アマガエルに対して「メスにLEDを載せてカエルホタルと同時録画する実験」を行い,合唱に加えてメスの行動についても観測に成功した.今後,データを解析し,論文投稿を行う予定である. 以上の成果は,国際会議基調講演,章分担,複数の国際会議発表に加え,スーパーハイスクール奈良高校でのデモをはじめとするアウトリーチ活動に取り組んだ.また,昨年度掲載された「カエルホタル」の論文は,Animal Behavior 誌60周年記念エッセイに「重要な技術」として引用された.
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Research Products
(11 results)