2013 Fiscal Year Annual Research Report
箱形書籍デジタルアーカイブ作成用撮影装置の研究開発
Project/Area Number |
23650124
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
伴 周一 日本大学, 理工学部, 准教授 (20256811)
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Keywords | デジタルアーカイブ / 書籍撮影装置 |
Research Abstract |
本研究では書籍を半分開いた状態で箱形の撮影ボックスに添えて撮影する装置(箱形書籍撮影装置)の研究開発を行うものである。 これまで開発した装置は、半分開いた状態で保持し片方の頁ずつ書籍の撮影を行う構造を持つため、書籍にかかる負担(加重負荷・光学的負荷)に代表される安全性や操作性さらには経済性などの分析から最適化・妥当化を検討しなければならない。これらに関してB5サイズ程度を限度の装置から420mm×420mmサイズまでに対応した装置まで多数作成し、実験・モニターテストなどを行い実際の書籍を撮影・デジタル化を行った。試作した大きさではすべて安全性が確保され実用に対応した。高画質高品質対応装置にの試作も行った。また「誰もが使える」というコンセプト実現のために、簡単に撮影と同時にデータ処理を行うことができ、撮影が終了すると1冊のデジタル書籍が完成する利便性の高い装置をめざして、タブレットPC・スマートフォンのカメラ機能を活用した箱形書籍撮影装置の開発も行い、あわせて対応アプリケーションの開発・試作も行った。極めて利便性の高い装置が開発できたが、カメラ機能がまだ十分ではないため書籍撮影装置としては現状はまだこれからと考えている。また開発していく中で、背表紙の対応ユニット・磁石による撮影装置部分の保持機構など、書籍の撮影ならでは必要な開発が進み、wi-fi通信可能なカメラの対応装置など日々進化するデジタル機器にも対応し進化させた。さらに片面撮影の装置をこれまで想定していなかった見開き頁を同時に撮影できる装置の研究開発までも行うことができ、試作も行っている。 これらについて2013年の図書館情報学会(春・秋)で2件の論文発表を行い、研究成果を報告した。
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