2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23650254
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
土肥 健純 東京電機大学, 工学部, 教授 (40130299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 裕治 お茶の水女子大学, その他部局等, 教授 (50203807)
正宗 賢 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (00280933)
桑名 健太 東京電機大学, 工学部, 助教 (00593055)
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Keywords | 磁気刺激 / 福祉機器 / 渦電流 |
Research Abstract |
本研究では、未だほとんど研究されていない低周波磁気刺激技術の福祉機器分野への応用を探ることを目的とし、磁気刺激により最も効果が期待される ①高齢者の排便促進、②難聴者の聴覚支援のための福祉機器開発をめざし研究を行った。本年度は、コイルで発生する磁場により刺激対象近傍に限って刺激できるようにするため、磁性体により刺激対象近傍の磁束密度を高める方法について、有限要素法解析ソフト(ANSYS)による磁場解析を行った。また、交流磁気刺激の生体への効果を検証するため、①高齢者の排便促進に注力し、ラットに対して交流磁気刺激を行い、排便量の計測を行った。なお、本実験は、動物実験実施機関である国立成育医療研究センターの承認を受けて行った。(動物実験承認番号:A2013-009-C01)②難聴者の聴覚支援については①の装置を基盤とし倫理審査を検討した。 ANSYSによる解析では、刺激対象付近の磁束密度の空間変化率のシミュレーションを行った。排便促進のための仙骨周辺部の刺激を想定したモデル化を行い、長さ10-50 mm、直径20-100 mmの円柱磁性体が磁束密度の空間変化率に与える効果について考察した。これらの結果から、磁性体を生体に近づけ、磁性体長を長くし、刺激対象の大きさより小さな磁性体直径をとることで刺激対象近傍の磁束密度を局所的に大きくできることが分かった。 ラットに対する交流磁気刺激の実験では、3日間ずつの刺激前区間、刺激区間、刺激後区間の計9日間、磁気刺激を行うラット2匹と磁気刺激を行わないラット2匹の計4匹に対して一日当たりの食事量に対する排便量の比を算出したところ磁気刺激を行ったラットの刺激区間の値が大きくなり、排便量が増加することが観察された。また、磁気刺激を行ったラットの刺激区間の便は刺激していない区間と比べ、水分量が多く外観上の違いも観察された。
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Research Products
(1 results)