2011 Fiscal Year Research-status Report
足関節受動抵抗の発生機序解明とその運動中の値の推定手法の開発
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23650323
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内藤 尚 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (40392203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 正夫 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (40163571)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | バイオメカニクス / 関節受動抵抗 / 関節動態 |
Research Abstract |
本研究の最終目的は,足関節周りの関節受動抵抗の発生機序を解明し,運動中に足関節周りに発揮されるモーメントに関節受動抵抗がどの程度影響しているか推定する手法を開発することである.目的達成のために,足関節を構成する骨の位置関係,筋腱複合体の弾性要素の3次元的な伸びの2つの要素の影響を詳細に調べ,それらの要素を統合化した数値シミュレーションモデルを開発し,立脚時に下肢関節で発揮される関節受動抵抗モーメントの推定手法を提案する. 本年度は,筋モデル作成のために,3次元非圧縮超弾性体の接触問題について解析可能な陰解法非線形有限要素ソルバを作成し,剛体力学系モデルと連成した問題を解くことができる枠組みを作った.有限要素ソルバには,Newmarkβ法,一般化α法,Houbolt法を実装することとし,数値積分の時間刻みと問題の不連続性の強さに応じて,数値減衰の強い方法を選択することとした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3次元非圧縮超弾性体の接触問題について解析可能な非線形有限要素ソルバを作成する際に,接触時の数値の不連続性を原因とする数値計算の不安定性を回避するために,陰解法の数値積分法を検討する必要がでてきた.計画がやや遅れているのは,その検討に時間がかかったことが理由である.
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の達成目標であった,筋モデルパラメータの抽出と3次元有限要素筋モデル作成およびそれを用いた足部筋骨格モデルの構築,を早急に達成し,当初の計画通り,今年度中に,足関節構成骨の形状・動態および主要筋の動態計測システムの構築,来年度中に,実測値を参照データとする筋骨格モデル逆問題的解析による関節受動抵抗モーメント発生機序の解明と立位時の関節受動抵抗モーメントの推定手法の提案,を達成する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究では,足関節を構成する骨格構造,骨格筋・腱・靭帯の形態および動態をモデル化するために,これらの情報を計測によって取得する必要がある.研究費は超音波画像診断装置およびMRI装置を用いた計測系を構築するために使用する.
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