2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23650416
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
跡見 順子 東京大学, アイソトープ総合センター, 特任研究員 (90125972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 美穂 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 特任研究員 (00500399)
秋光 信佳 東京大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (40294962)
廣瀬 昇 帝京科学大学, 理学療法学科, 講師 (60460391)
跡見 友章 帝京科学大学, 理学療法学科, 助教 (80611285)
長谷川 克也 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 開発員 (30425780)
藤田 恵理 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 特任研究員 (50466877)
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Keywords | 重力健康科学 / 長寿命化 / 体幹制御 / シャペロン / 身心一体科学 |
Research Abstract |
1Gという重力への適応を通して地球上で進化してきた人間は、動くことで重力を活用して身体を賦活化、健康な状態を維持することかできる。本研究では、生命科学、脳科学、理学療法学、機器開発者が連携し “健康な状態”の評価系構築への研究を行った。本年度の進捗は次の通り。[細胞1] 恒常的活動筋モデルとして用いた持続収縮する培養心筋細胞にGFP-αB-crystallin(αB)遺伝子を発現させFRAP法により分析した結果、αBが横紋構造タンパク質のダイナミクス維持に関与することが示唆された。[細胞2] 細胞培養ディッシュ上に作製した三次元光造形マイクロ剣山を用いて、細胞が接着時に発揮する力の定量的な評価系構築を試みた(農工大渡辺研究室との共同研究)結果、足場環境の違い及びαBの多寡による相違を検出できた。[動物]重力場で自重を移動させる有酸素運動の実効因子・コアクティベータPGC1αの制御因子としてチューブリン/微小管(αBの基質)が報告されている。C57Bl/6J及びHos:HR-1マウス、Wistar系ラットに30分間のマイルドトレッドミル走行を行わせ、骨格筋等組織を回収、遺伝子発現を解析した。SIRT1およびαB mRNA発現が上昇することが判明、現在PGC1αシグナルとの関係を解析している。[ヒト] 頭部、体幹及び四肢の体表面に加速度センサーを装着し、抗重力筋の活動制御を反映する肢位である静的立位バランス課題時の体幹制御評価系構築を試みた。頭部及び胸腰椎移行部付近にて加速度データの増加が認められ、体幹制御の評価法確立の感触を得た。今後、ヒトに特有な呼吸と体幹及び抗重力筋との関係を検討し、重力健康科学と身心一体科学の接点を探る。[総括]自重支持を担う細胞と身体ともに緊張性収縮による張力維持のダイナミック制御を研究する方法を萌芽的であるが提起できたと考えている。
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