2012 Fiscal Year Annual Research Report
ワーファリン内服患者のためのビタミンKオフ納豆風味食品の開発と臨床効果検定
Project/Area Number |
23650473
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平松 祐司 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30302417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 豊 筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (20246672)
長谷川 雄一 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00251059)
堀米 仁志 筑波大学, 医学医療系, 教授 (50241823)
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Keywords | 納豆 / ビタミンK / ワーファリン / MK-7 / 食品工学 |
Research Abstract |
食品工学と臨床医学とが共同し、「ビタミンKを含まない納豆風味食品」の開発と試験を実施した。通常の発酵納豆から曳糸性の粘性物質を浄水に溶出し、この水溶液に紫外線照射と熱処理を加えて含有されるビタミンKの分解および納豆菌の殺滅を図った。これを噴霧乾燥法により粉末化したものを別途蒸煮した大豆に還元し、納豆風味の煮大豆を得た。1)納豆粘性物質中のビタミンKの分解特性の解明、2)納豆粘性物質中の納豆菌の熱死滅特性の解明、3)納豆粘性物質の乾燥特性の解明のための定性的・定量的評価を実施し、紫外線照射や加熱操作の適用性の向上、粘性物質の保存性や加工性の向上、および高い次元での納豆風味の再現を目指した。 倫理委員会の承認を得て性能試験を実施した。納豆禁食とした健康成人ボランティア30名に当該食品を1回50g、1日2回、7日間連続で摂食してもらった。摂食終了翌日まで毎朝血中MK-7濃度を測定した。血中濃度変化がないことを確認後、ワーファリン内服患者による試験に移行した。ワーファリン効力の指標・PT-INR(プロトロンビン時間International Normalized Ratio)値が2.0前後に安定している患者30名に当該食品を1回50g、1日2回、1週間連続摂食してもらい、摂食終了翌日まで毎朝血中MK-7濃度とPT-INR値を測定する。納豆代用品としての官能試験も実施した。当該食品摂取によるMK-7血中濃度の上昇は見られず、ワーファリン作用への悪影響も見られなかった。官能試験での評価も良好であった。
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Research Products
(2 results)