2011 Fiscal Year Research-status Report
日米中データを基にした、大学発バイオベンチャー創出・育成支援策導出研究
Project/Area Number |
23650495
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
内山 大史 弘前大学, 地域共同研究センター, 教授 (10254830)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 国際情報交流 / 中国 / 米国 / ライフサイエンス / ベンチャー / 知的財産 / 科学技術政策 / 統計 |
Research Abstract |
本研究における申請者のリサーチクエスチョンは「日本のベンチャー支援は選択と集中が不十分であり、特定エリアに各種資源を集中する必要があるのではないか?」である。特にサイエンスパークおよびインキュベート施設が、大学発(バイオ系)ベンチャー企業創出に与える、ハード・ソフト両面の影響について明らかにし、日本のハイテクベンチャー創出件数を再び増大に向かわせる、抜本的かつ実効性のある政策立案に対するインプリケーションを提示することを目的とする。 本研究は、特に公的支援策の実効性の観点から、現状の大学発ベンチャー創出環境について複数の事例を調査し、課題抽出を行う。これに並行して、米国、中国等における戦略について整理体系化するとともに、その効果について関係者インタビューおよび資料調査により検証する。最終年には、これらの調査から得られた仮説を基に、国内外の関連機関に対してフィードバック検証を行い、今後の日本における大学発ベンチャー支援行政へのインプリケーションを導出することとした。 23年度は日本および中国の産業振興政策下における大学発ベンチャーの現状(平均企業イメージ、設立の推移、経済効果、出身母体機関、エリア、経営者の経歴、企業設立の目的と目指す方向、事業化ステージ、大学等機関による支援状況、市場および製品サービスの販売方法、直面する課題等)について調査を行った。研究実施計画に関連する項目としては以下の4点である。 1、日本における知的クラスター政策および産業クラスター政策について、大学発ベンチャー(バイオ系)企業の観点に立った検証作業。2、主要国における産業振興(科学技術)政策の文献調査。3、中国におけるサイエンスパーク・ハイテクパークの現状と動向調査。4、米国における大学等技術移転の現状調査
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東日本大震災に関連した大学の概算要求申請対応、自治体からの新規プロジェクト受入れ等、部局運営に係る業務を優先する必要があったため、本研究の着手が遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度は、得られたデータから仮説を導き出す。さらに仮説を基にした検証作業(現地調査含む)に入る。また、具体的な成果について研究会等の場で公開し、関係者等の議論を経た後、新たな提言に落とし込む。関連する項目としては以下の4点である。 1、23年度調査データ等からの仮説抽出。2、仮説を基にしたフィードバック検証調査(日本、中国、米国実地調査)。3、研究会、学会等における成果公開と専門家との議論。4、報告書の作成および公開
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
24年度も、日本における調査研究を主としている。しかしながら海外先進地域における実態調査を踏まえての比較研究が必須であり、外国旅費を計上している。 海外、特に中国における調査を効率的に遂行するためには、現地の補助者の協力が必要と考えており、補助者謝金を計上している。 また、23年度に引き続き、文献調査およびヒアリング等にかかる諸業務を補助するアルバイト謝金を計上する。
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