2013 Fiscal Year Annual Research Report
協同学習に特化したノート・テーキングスキルの明確化と訓練手法の開発
Project/Area Number |
23650525
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鈴木 栄幸 茨城大学, 人文学部, 教授 (20323199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟生 日出男 創価大学, 教育学部, 准教授 (20344830)
久保田 善彦 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (90432103)
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Keywords | ノートテイキング / 協同学習 / 多声的検討 / 議論ゲームカード / マンガ表現ノート |
Research Abstract |
前年度に「多声ノート:Voicing Note」を提案した。多声ノートとは、ノート領域を「記録」と「個人的な思いや本音」「想定される対立者、専門家が言いそうなこと」を分け、作業中および作業後に記入するものである。評価を進める中で、個人的な思いや対立する他者等の意見の想定が思いの外困難だということが明らかになった。これを支援するために、既存のマンガ描画システムを改良し、作業後に作業内容を自分と他の参加者そして関係する人を登場人物にしたマンガを作成し、それを見ながら、気づいたことを記録するようなシステムを試作した。このシステムは、キャラクターを想定しながら作業内容の記憶を構成し振り返ることで、多声的な把握を可能にするという長所があったが、記録も振り返りも事後になってしまうという欠点があった。これを受けて、キャラクターを想定することメリットを生かしつつ、リアルタイムの記録が行えるような手法を開発した。それはアクションカードによる作業記録手法である。具体的には、「本音をいう」「人の代弁をする」「作業の仕方について意見をいう」といったアクションを示すカードを各人が保有しておき、そのような発言をした時に対応するカードをテーブル上に並べていくというものである。これにより、作業や議論が終わった時には大まかな流れがテーブル上に残る。これをもとに作業内容をノートにまとめる。カードには具体的な発言内容はなくアクションのカテゴリーのみが示されるが、議論内容を思い出す足場となる。このようなアクションカードを利用した手法を中学生や大学生を対象に実施することで改良を続け、最終的に、ゲーム要素を組み込んだ「モリロン」というゲームカードのセットと利用ガイドラインを試作した。
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Research Products
(2 results)