2011 Fiscal Year Research-status Report
気球分離式小型無人航空機による成層圏エアロゾル上部境界領域動態の直接観測
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23651019
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
林 政彦 福岡大学, 理学部, 教授 (50228590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東野 伸一郎 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40243901)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 無人航空機 / 直接観測 / 試料回収 / 成層圏エアロゾル / 物質循環 |
Research Abstract |
H23年度は、自律帰還航空機システム検討・観測装置開発を中心に行った。自律帰還航空機システムの開発に関しては、カイトプレーン、グライダーを想定し、降下形態として、滑空飛行(グライディング)とパラシュート降下の可能性を検討し、カイトプレーンであれば、夏の弱風時に観測の可能性が限定されることなどが明らかになった。 グライダーをベースとして低圧、低温条件となる成層圏グライディング飛行へ対応するハード、ソフト両面の検討・改修を行っている。予定していた実験は、天候などの都合によりまだ充分には行えていない。 気球による飛揚、パラシュート降下、滑空のシーケンス実験として、小型カイトプレーンを用いたシミュレーション実験の準備ができた。 搭載観測システムとして、光散乱粒子計数装置、粒子サンプラーの小型化、軽量化を図っている。現在のところ、バッテリーなしで、それぞれ、700g、800g程度までの軽量化に成功している。サンプラーの圧力変化に伴うサンプリング流量変化とカットオフ径評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究室、実験室で行うことのできる事項に関しては予定通り進めてきた。フィールドにおける実験は、天候不良およびフィールドにおける装置の故障などトラブル解消のために予定外の時間を消費したため、充分な実験時間が確保できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度の遅れは、今年度の取り組みにより十分回復できる程度であるので、全体計画そのもの変更はしない。平成24年度に遅れを回復するために、フィールド実験のための日程の確保を優先的に行う体制を研究室内でとる。また、フィールドでのトラブル防止のために、実験室での準備と計画立案をより綿密に行う。さらに、実験実施者に研究生を加え、体制の強化を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は、九州地域におけるフィールド実験のための旅費、実験消耗品、実験に関して必要となる諸支出のために使用する。平成23年度に使用予定の経費が33,825円を平成24年度に繰り越すこととなっている。実験の遅れに伴い、物品費等の使用が少なくなったことによる。平成24年度に前年度に行えなかった実験を含めて行うため、これらの実験のための消耗品等のために支出する予定である。
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Research Products
(4 results)