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2011 Fiscal Year Research-status Report

プラズマ援用生体物質結晶化

Research Project

Project/Area Number 23651218
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

伊藤 剛仁  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70452472)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 拓宏  東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 特任助教 (70401164)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywordsプラズマ / 結晶化 / 構造解析
Research Abstract

本研究は、「プラズマ援用生体物質結晶化」といった挑戦的萌芽技術の確立を目的とするものである。タンパク質や核酸といった生体物質の立体構造を解明することは、それらの機能の理解へとつながる。つまりは、生物の持つ神秘の追及や、新薬の開発などにおいて、非常に強力な知見となりえる。生体物質の立体構造解析において、その結晶構造解析は、最も強力な手法の一つであるものの、結晶化プロセスは多くの生体物質の立体構造解析におけるボトルネックとなっている。そこで、安価かつ簡便な大気圧非平衡プラズマを用い、ラジカル・真空紫外光・電荷等の供給を行うことで、そのボトルネックの解消に取り組む研究を展開している。 当該年度においては、研究代表者、分担者共に、同じ環境でのプラズマ照射実験ができるよう、プラズマ照射装置の改良も含め、同等のプラズマ照射装置を複数作製し、同条件での照射実験、及び反応場の分析が出来る環境を構築した。実際に、卵白由来リゾチームを含む溶液への照射を行い、初期における構造の変化を捉えるべく、マトリックス支援レーザー離脱イオン化法を用いた質量分析を行った。結果として、質量分析では同定することが難しい極微量な変化であっても、その初期変化は、結晶化プロセスに対して大きな差をもたらしうるといった知見を得た。更に、プラズマ照射における初期過程の明確な違いを捉えるべく、アミノ酸やペプチドを用いた照射実験に着手するとともに、より解りやすい機構での知見の構築も進めるべく、色素の変化を利用した知見の蓄積にも着手した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

効率的な実験を進めるためのプラズマ照射装置の構築が行え、実際に、予定していたリゾチームの質量分析実験にも取り掛かった。容易には差が見受けられないといった形の結果とはなったが、アミノ酸やペプチドを用いた実験の展開のみならず、色素を用いた実験といった新たな視点からの知見の構築も進め、現在までに、色素を用いた系においては、十分な変化が見受けられる形となっている。次年度、これらの結果を受け、予定通りの研究成果にたどり着くことができると考えており、概ね順調に進んでいると考えている。

Strategy for Future Research Activity

初年度における研究を更に進展させ、色素を用いた、反応速度、反応部位に関する知見構築を早期段階で終了させるとともに、アミノ酸やペプチドを用いたスクリーニング作業を展開する。 更に、現在までに結果が得られているリゾチームのみならず、その他のモデルタンパク質に対し、得られた知見を最大限に活用し、部位特異的変異体によるプラズマ照射効果の変化を確認するなど、得られた知見をより強固なものとしていく。 また、それらの知見も合わせ、構造未知生体物質の結晶化プロセスに取りかかる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究費は、主に、結晶化プロセスに用いる消耗品に用いる予定である。また、研究のスムーズな進展のために、研究打合せのための出張を予定している。

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Published: 2013-07-10  

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