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2012 Fiscal Year Research-status Report

日本語学習者が落語を通して学ぶ日本の笑いの研究

Research Project

Project/Area Number 23652028
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

酒井 たか子  筑波大学, 人文社会系, 教授 (40215588)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) BUSHNELL Cade  筑波大学, 人文社会系, 准教授 (30576773)
Keywords落語 / 笑い / 日本語教育 / 異文化理解
Research Abstract

落語は日本独自の話芸であり、日本語および日本文化を教える上で多くの有益な情報が入っている。しかし、方言を含む話し方や、文法、語彙の難しさだけでなく、背景知識を使った想像の共有が各所で求められるため、外国語としての日本語学習者、とくに初級では難しく扱いきれないと一般には考えられている。そこで、今年度は前年度に引き続き、落語の魅力を伝えるために、何が難しいのか、どこを面白いと思っているのか、またどのような足がかりを与えればいいのかを明らかにするために下記の研究を進めた。
1.調査材料の作成と分析:2013年2月に筑波大学大学会館和室および教室において、日本語初級者対象、上級者対象を分けて、上方落語協会所属の林家染雀師匠による落語に対する講演、落語会、ワークショップを開催し、映像、音声材料を収集した。映像材料のラベル付け、音声材料の文字化を行った。2.日本語学習者に対し聞き取り調査を行った結果、初級学習者でも提示方法を工夫すれば、十分に利用できることがわかった。3.1で作成した映像、音声資料を用いて調査方法の検討を進めた。日本語学習者の落語の理解について会話分析の視点から、笑いのタイミング、笑いの理由などについて分析を行った。4.演者であるプロの落語家へのインタビューを行い、特にノンバーバルナ側面についての理解の違いなど意見交換を行った。5.日本語学習者の理解度を測定するための方法として、コンピュータ上に映像資料をのせ、字幕のon/off,「面白い」「難しい」をクリックすることにより、履歴をとるプログラムの開発を進めた。6.日本語教育国際大会において、研究代表者、分担者の他、プロの落語家(林家染雀)、チェコの外国人落語研究者(フランソヴァ)、会話分析の研究者によるパネルディスカッションを行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

資料収集は、落語家による3日間のべ10時間余におよぶ落語会、講演会他を催し、ビデオ撮影、文字化を予定通り行うことができた。聞き取り調査、アンケート調査も予定通り進んでいる。
理解についての分析方法の検討については、コンピュータプログラム作成に着手した。
日本語教育国際大会において、パネルディスカッションに採択され発表を行った。

Strategy for Future Research Activity

音声材料、映像材料のデータ収集を続けて行う。プロの落語家による落語会およびワークショップを開催し、特に江戸落語、上方落語が比較できるように、同じ演目の落語小咄を多数収集する。ビデオ撮影および文字化を行う。さらにジャンルをさらに広げて行うとともに、
理解に関する手法の開発として前年度に作成したコンピュータプログラムを改善し、広くデータ収集を行う。理解をどのように測定し解釈するかについては、さらに異文化のユーモアなどの側面から研究を進める。研究成果をトルコのヨーロッパ日本語教師会(9月)、日本語教育学会などで発表する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

1.日本語学習者に対する理解の分析:初級学習者、上級学習者を対象にインタビュー調査、アンケート調査を行う(謝金)2.研究材料の作成 プロの落語家による分析資料の提供を受ける(謝金、旅費)3.ビデオ撮影および文字化を行う。(その他)
4.画像をコンピュータに載せ、反応を見るためのコンピュータプログラムを作成する。(謝金)5.研究打ち合わせ、研究発表を行う。(旅費)
今年度は、インターネットで映像を配信して調査を行う予定であったが、映像使用の許可を得ることが時間的に間に合わなかったために次年度に実施することにした。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Talking the talk: The interactional construction of community and identity at conversation analytic data sessions in Japan2012

    • Author(s)
      Bushnell, C.
    • Journal Title

      Human Studies

      Volume: 35 Pages: 583-605

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Identity in practice: The use of terminological resources and identity formation at conversation analytic data sessions in Japan2012

    • Author(s)
      Bushnell, C
    • Journal Title

      日本語用論学会大会発表論文集

      Volume: 7 Pages: 143-150

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 落語がわかるということ-ことばと文化の側面から-

    • Author(s)
      酒井たか子、ブッシュネル・ケード、林家染雀、ビランディソヴァー・シルヴィエ、関崎博紀
    • Organizer
      日本語教育国際研究大会
    • Place of Presentation
      名古屋大学

URL: 

Published: 2014-07-24  

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