2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23652028
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
酒井 たか子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40215588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BUSHNELL Cade 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (30576773)
山田 亨 筑波大学, 人文社会系, 助教 (60706943)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 落語 / 日本語学習者 / 笑い / 理解 / 文化差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度までの研究を継続し、昨年度時間的に間に合わなかった研究材料の映像の編集と文字化を行った。 日本語学習者にとって落語がどのように理解され、何が難しいのかを明らかにするために、それまでに行った「留学生のための落語会」で撮影した複数の映像を利用して、話し手である演者と聞き手である留学生の反応が同時に並べて観察できるように映像編集を行った。それにより、例えば用語や背景知識など日本語学習者が理解できないときの反応の仕方、それに対する演者の対応などの分析が容易に行えるようになった。 複数の留学生に個別にICレコーダーをつけさせて、音声による反応の採取を行った。学習者の個々のつぶやきなどの反応を丁寧にとらえることにより、日本語力や母語、背景知識との関係について検討した。特に本年度は、演者側が聞き手の日本語力によりどのように演じ分けているかを見るために、初級者グループ(日本語能力試験N5レベル程度)と上級者グループ(同N1レベル程度)に同じ題材で演じてもらい、その差異についての分析を行った。言葉の言い換え、話す速度、繰り返し、間の取り方など言語的な側面に加えて、表情や体の動きなどノンバーバルな側面についても分析を行った。 日本語学習者に対してインタビュー調査を行い、理解度を記述するための項目、また情意的な側面を測定するための方法について検討を進めた。 最終年度として第二回「文化とことばの会」(柳家さん喬師匠の「留学生のための落語会」留学生によるポスター発表他)を公開で開催した。
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