2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23652054
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Research Institution | Bunkyo Gakuin College |
Principal Investigator |
吉田 弥生 文京学院短期大学, その他部局等, 准教授 (00389876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細井 尚子 立教大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40219184)
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Keywords | 歌舞伎研究 / 宝塚歌劇研究 / 国際研究者交換 / 近世文学研究 / 近代文化研究 / 演劇脚本研究 / アジア文化研究 / 大衆文化研究 |
Research Abstract |
今年度においては、主として宝塚歌劇の作品の創造に歌舞伎の演目がどのようにかかわったかの具体的な部分を調査・研究の遂行につとめた。歌舞伎三大名作のうちでも「仮名手本忠臣蔵」を歌劇化するべく、昭和初期よりレヴュー化が行われ、その集大成的作品が平成に入って作られるまでの試行錯誤の過程をつかむことができた。この過程において京阪の花柳界における作品の影響も考えられ、この領域においては、濱口久仁子・阿部さとみの両氏にご協力いただき、舞踊の面からの調査を進めていただいた。また、同時進行で研究分担者の細井尚子氏には海外における宝塚歌劇の交流を考察していただき、25年春季の台湾公演にむけた宝塚歌劇の創造について研究がおこなわれた。総合的な研究を目指すのが本研究の目的であり、7月、12月、2月の研究会においてその成果交換を行い、最終年度にむけて準備をすすめている。最終年度にむけての準備としては、25年6月に日本演劇学会が開催されるが、テーマが「宝塚歌劇と世界の音楽劇」であるため、代表者は個人発表で歌舞伎とのかかわりを、分担者と協力者はパネルにて東アジアの演劇市場における宝塚歌劇について研究報告を企画し、その内容をつめてきた。応募の結果、2つの報告とも行われる予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主として宝塚歌劇の作品の創造に歌舞伎の演目がどのようにかかわったかの具体的な部分を調査・研究の遂行できた。歌舞伎脚本が宝塚の創作にどの程度のかかわり・影響をもったかを研究することが大きな目的の意味をもっているが、今年度においては歌舞伎三大名作のうちでも「仮名手本忠臣蔵」を歌劇化するべく、昭和初期よりレヴュー化が行われ、その集大成的作品が平成に入って作られるまでの試行錯誤の過程をつかむことができた。 この過程において京阪の花柳界における作品の影響も考えられ、この領域においては、濱口久仁子・阿部さとみの両氏にご協力いただき、舞踊の面からの調査を進めていただいた。また、同時進行で研究分担者の細井尚子氏には海外における宝塚歌劇の交流を考察していただき、25年春季の台湾公演にむけた宝塚歌劇の創造について研究がおこなわれた。 なお、総合的な研究を目指すのが本研究の目的であり、7月は関西で、12月、2月は東京での研究会においてその成果交換を行い、最終年度にむけて準備をすすめている。最終年度にむけての準備としては、25年6月に日本演劇学会が開催されるが、テーマが「宝塚歌劇と世界の音楽劇」であるため、代表者は個人発表で歌舞伎とのかかわりを、分担者と協力者はパネルにて東アジアの演劇市場における宝塚歌劇について研究報告を企画し、その内容をつめてきた。応募の結果、2つの報告とも行われる予定となっており、成果のまとめへむけて内容が充実をみせてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後においては、なお歌舞伎と宝塚歌劇の脚本比較、舞踊と音楽の研究、東京の大衆文化としての視点、世界の演劇における位置づけを研推進し、大学所属博物館における博物展示を企画・運営し、研究成果をかたちとして公開する。また、代表者が研究協力者にも執筆依頼をおこなって、本研究のすべての内容を論文化し、刊行する。その中間過程として、25年6月の日本演劇学会において研究報告を行い、最終的なまとめへ向けて研究の結論を導きたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主として研究の企画展示にむけての美術輸送費や出版印刷費用に充当する。また、データ作成に人件費がかかることも予想される。そして、調査研究のためと、関西圏の研究協力者との研究会のための旅費も継続的に必要となる。
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