2011 Fiscal Year Research-status Report
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23652102
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
井上 史雄 明海大学, 外国語学部, 教授 (40011332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸江 信介 徳島大学・大学院, ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (90271460)
木村 泰知 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (50400073)
高丸 圭一 宇都宮共和大学, 都市経済学部, 講師 (60383121)
田中 宣広 岩手県立大学宮古短期大学部, 経済情報学科, 准教授 (60289725)
半沢 康 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (10254822)
山下 暁美 明海大学, 外国語学部, 教授 (10245029)
DANIEL Long 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 教授 (00247884)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 気づかない方言 / 公共用語 / 議会会議録 / 方言景観 / インターネット調査 / Google map |
Research Abstract |
本研究では、「公共用語の地域差に関する社会言語学的総合研究」という新テーマに関して、2年かけて徹底的にデータを集め、分析する。初年度として、新研究テーマについて、データを収集し、分担と協力のシステムを構築した。1.実際の談話データ、大量データから使用例を拾う。具体的には地方議会会議録が公開。このデータベースを活用して、多様な言語現象の地域差を分析した。音韻、語彙、文法、敬語など従来の現代語学・方言学の研究テーマに加えて、ポライトネス、談話構造、話の運び方などの大きな分析単位についても、社会言語学的技法を活用して分析している。また実際の公共場面での敬語使用の地域差を確認する。つまりポライトネスの観点から、議会の言語行動を分析できる。2.人々が意識していない「気づかない方言」を研究対象にする。そのためにこれまでの研究成果を踏まえた上で、アンケートやインターネット調査を通じて新しい項目を選んでいる。方言差を知るためのデータも、今はインターネット上から得られる。ことにGoogle検索でsite:lg.jpのようにサイト指定して地方自治体HPを検索すると、教育用語や食品名などで各地の言い方の地域差が効率よく調査できた。また政府や自治体のような堅苦しいサイトと、ネットワーク、ブログ利用者のように若者の俗語のとびかうサイトを比較して、公共用語の文体差・場面差を確認できた。3.方言の公共場面での使用という点では、方言景観における公共場面での意識的使用も目立つ。以前からあった方言みやげ以外に、方言ネーミングが施設、商店、街路、行事、商品などに見られる。宣伝文や通行人へのメッセージにも方言が使われ、広告に方言景観が表れる。初年度はこれらについて包括的にデータを収集した。Google map、Google insightsの単語検索機能も活用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東日本大震災により、打ち合わせ会の開催を控えたが、研究は着実に進んでいる。ことに方言絵葉書の収集整理は他に先行して進んでおり、近くインターネットで画像などを公開できる予定である。また地方議会会議録のデータ構築も着実に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.実際の談話データ、大量データから使用例を拾う。具体的には地方議会会議録が公開されつつあるので、研究分担者木村泰知が構築中のデータベースを拡大し、一般人にも利用しやすくする。このデータベースを活用して、多様な言語現象の地域差を分析する。音韻、語彙、文法、敬語など従来の現代語学・方言学の研究テーマに加えて、ポライトネス、談話構造、話の運び方などの大きな分析単位についても、社会言語学的技法を活用して分析する。また実際の公共場面での敬語使用の地域差を確認する。つまり会議およびメールでの討論を通じ、全員の意見を聞いたうえで、文系の研究者に必要な、使いやすい形式を採用する。データ処理には、院生のアルバイターの協力を得る。2.人々が意識していない「気づかない方言」を研究対象にする。そのためにこれまでの研究成果を踏まえた上で、アンケートやインターネット調査を通じて新しい項目を選ぶ。方言差を知るためのデータも、今はインターネット上から得られる。ことにGoogle検索でsite:lg.jpのようにサイト指定して地方自治体HPを検索すると、教育用語や食品名などで各地の言い方の地域差が効率よく調査できる。また政府や自治体のような堅苦しいサイトと、ネットワーク、ブログ利用者のように若者の俗語のとびかうサイトを比較して、公共用語の文体差・場面差を確認できる。3.方言の公共場面での使用という点では、方言景観における公共場面での意識的使用も目立つ。以前からあった方言みやげ以外に、方言ネーミングが施設、商店、街路、行事、商品などに見られる。宣伝文や通行人へのメッセージにも方言が使われ、広告に方言景観が表れる。これらについて包括的にデータを収集する。Google mapの単語検索機能も活用する。ここからGoogle street viewにも飛べるので、現地に行かなくても、方言看板などを集成できる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
第2年度には、データ収集を続け、本格的な分析を進める。学会などで発表して、アピールするとともに、関連情報を集める。国際会議での発表を心がけ、このような観点からの研究の意義に気づいていない欧米の研究者を啓発する。また報告書として成果を公開する。具体的には以下の段階をとる。1.地方議会会議録のデータベースは、完成する予定なので、多様な言語現象の地域差を分析する。音韻、語彙、文法、敬語などに加えて、ポライトネス、談話構造、話の運び方などの大きな分析単位についても、社会言語学的技法を活用して分析する。国会会議録との対比にも着手する。2.「気づかない方言」については、全国の研究者の協力を求めてアンケート調査を行うとともに、Google検索機能を活用してインターネット調査を行い、地域差を確認する。3.方言の公共場面での意識的使用については、調査時点での包括的な大量データを集積し、意識的使用・活用に関する新たな方言差を分析する。Google map, Google street viewによる検索は、さらに続行し、国際的な方言差に考察範囲を広げる。
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Research Products
(18 results)