2013 Fiscal Year Annual Research Report
カンボジア農村部の貧困改善モデルに生かす乳幼児の「体重を測るだけプログラム」
Project/Area Number |
23653156
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
宮本 和子 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (60295764)
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Keywords | 低栄養 / 乳幼児 / カンボジア |
Research Abstract |
主な調査活動:2県各2か村にて、村ボランティアを中心に乳幼児体重測定と体重増加不良児フォローアップ・離乳食モデル実施(任意)、生計調査を継続。研究者は、1)調査結果フィードバック会議、2)活動の今後の方向性話合い、3)農民協会全国大会に参加。 体重調査結果:2年間の計測結果を成長曲線上にプロットし4か村の結果を分析。内3か村では2歳~2歳半までにほとんどの乳幼児の体重が平均体重以下となった。1か村のみ3割以上の乳幼児が平均体重前後にあり、平均以下でも減少傾向がみられなかった。体重減少児はボランティアの助言を受けた後は体重が増加する傾向がみられた。継続測定児は体重増加幅増加・減少幅低下の可能性。 フィードバック会議:調査結果をボランティアと村人にフィードバックし、討議を実施。村人へはボランティアが説明を行った。参加者の意見で明らかとなった課題;低体重であることを養育者が知らない、子供が食べたくないと言えば無理に食べさせない、スナック菓子を食事代わりに与える・泣かれるとあげてしまう、母親が出稼ぎ中は祖母・姉が子供をみるがケア不十分、等の問題が上がった。体重減少児が少なかった1か村では、自家製野菜を毎日食べさせている、卵を売ってしまわず毎日家族で食べている、等の点が異なっていた。体重測定で気づいたこと・変化は、毎月測定することで子供の健康を意識するようになった、病気になると体重が減しその後も増え難いと気づいた、離乳食デモをまねて家で作ったら家族全員がよく食べた、家庭菜園で野菜を作るようになった、乳児は塩味がなくても食べると知った、等であった。 生計調査結果:無駄に気づき変えた(酒・タバコ等)、野菜自給し余分を販売・生計が改善、きちんと食べたら病気が減った、等の気づきがあった。 今後の方向性:ボランティアと村人が協力して体重モニタリングを継続予定。複数村で同プログラムを新規に実施希望。
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Research Products
(2 results)