2013 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウムイオン駆動収縮性蛋白質の結晶融解仮説の検証のためのcDNA作製
Project/Area Number |
23654153
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
浅井 博 早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (70063584)
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Keywords | 研究試料の採集 / 赤血球収縮実験 / 理論的研究 / 作業仮説研究 / スパズモネーム進化 |
Research Abstract |
1)琵琶湖での枝分かれ巨大ツリガネムシ採集; ‘09―’12年の間は、枝分かれ巨大ツリガネムシ(Zoothamnium arbuscula strain Lake Biwa)の採集は、全く、不可能であったが、’13年の初夏と初秋の時期には、かなりの量を採集することができた。この種が付着するカナダ藻が大量に発生したことと、他種のながれ藻が湖畔を覆い尽くすことがなかったからである。一日当たり約250-200個体採集できた。10年間近く採集してきた試料を用いて、ようやく、スパズミンおよびスパコネネクチンの精製とそれらのcDNA決定の段取りが可能となった。08年と11年のことであるが,長年貯蔵していたグリセリン処理カルケシウムが3ビンも盗まれてしまった。汚らしい漬物入れのビンと勘違いして、捨ててしまったのだろう。隣の研究室の大学院生だと推定されるが、どう仕様もない。これらの事件によって、本課題研究は3年も遅れることになってしまった。 2)ツリガネムシ類のssRNA遺伝子決定のための試料集め;琵琶湖産の巨大ツリガネムシと北志賀高原アワラ湿原の緑ツリガネムシとApocarchesium sp. を採集して、純エタノール漬けにした。これらのssRNA遺伝子決定のためである。 3)赤血球のCa2+励起収縮の可能性;1)の研究が滞ってしまったので、代わりに、赤血球のCa2+の細胞内流入に伴う膜収縮の可能性を検討した。用いたのは、ウシの赤血球である。自然重力下における赤血球群の沈降状態を赤血球層のパッキングによって調べるというものである。結果は、約5μM-10μMのCa2+の細胞内流入の有る層がややパッキングが強固であるというものであった。 4)紙とエンピツで出来る実験計画・実験予想・理論的研究;実験研究が途と凝ってしまったので、主として理論的・予想的研究も行ってきた。
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