2011 Fiscal Year Research-status Report
高温高湿地域の人々が選択する空調時室温の実態調査と気密住宅の提案
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23656349
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鉾井 修一 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80111938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 大輔 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60283868)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 高温高湿 / エアコン / 室温選択 / 実態調査 / 開放型住居 / 高温乾燥地域 |
Research Abstract |
1. 空調時選択室温の調査 ・アンケートによる選択室温の調査(住宅) マレーシア・クアラルンプールとインドネシア・スラバヤにおいて調査を行った。(海外研究協力者が所属する大学の)学生の家庭を検討対象とし、選択室温・所得・建物構造・家族構成などの基本的情報、エアコン使用に対する評価・健康について調べた。・アンケートによる選択室温の調査(非住宅) マレーシア・クアラルンプールとインドネシア・スラバヤにおいて調査を行った。日系企業の関係した事務所ビル、工場などに関して、建物に関する基本的な情報(用途・面積・使用者の属性など)、設定室温を調査した。また、その建物で働く現地の人々と日本人の温熱感に対する違いを明らかにした。2. 住宅内の温湿度調査 アンケート調査対象住宅の中から数軒を選択し、特に寝室と居間の温湿度を、外気温湿度とともに測定した。その結果より、実現した室温と設定室温との違い、夜空調を開始してから明け方に空調を停止するまでの温度変化に注目して考察した。 ・居住者の健康状態についてヒアリングし、冷房に起因すると考えられる健康障害を明らかにした。3. 温冷感と快適感との関係 アンケート結果より、就寝時の温冷感と快適感についての関係について整理し、寒いと感じながらも快適と回答する人の割合が非常に高いことを明らかにした。4. 高温乾燥地域との比較検討 高温だが乾燥地域といえるオマーンの数都市において、同様の調査、測定を行った。多少の違いはあるものの、マレーシア、インドネシアとほぼ同様の結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高温高湿地域であるマレーシア、インドネシアについての調査は、住宅に関してはほぼ予定通り進んだが、非住宅建物に関してはサンプル数が十分とは言えない。現地の研究者が事務所ビルなどの非住宅建物に関連する人々にアプローチする何らかの手法を模索する必要がある。一方、高温乾燥気候下にあるオマーンでの調査を進められたことは、予想しない進展であった。それを含めると、当初の計画以上に進んでいると言ってもよいかもしれない。
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Strategy for Future Research Activity |
住宅についてのアンケートによる選択室温の調査、住宅内の温湿度環境の調査を継続するとともに、調査対象戸数を増やす。非住宅建物についても同様な調査、測定を行う。それらの結果をもとに、高温高湿地域に適した住宅の提案を行うために、室内温熱環境解析プログラムの作成・改良を行い、それを用いて最適な気密部位の決定、エアコン運転の最適化によるエアコン消費エネルギー削減を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アンケート、住居内温熱環境調査に約30万円、調査旅費および国内旅費に50万円、データ整理などに30万円を支出する予定である。
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Research Products
(3 results)