2012 Fiscal Year Annual Research Report
「生活景」の言語化によるナラティブな景観形成計画技術の構築に関する研究
Project/Area Number |
23656369
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
後藤 春彦 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70170462)
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Keywords | 生活景 / 景観形成計画技術 / まちづくりオーラルヒストリー / デジタルマップ / パブリックヒストリー |
Research Abstract |
「生活景」を形づくる要素としての、日常生活の中で受け継がれてきた地域固有の歴史・文化、生活慣習に関する情報が、将来に向けても大きな価値を持ち続けていることに着目し、「まちづくりオーラルヒストリー法」を基盤として、地域固有の景観形成を基軸としたまちづくりの将来像を描くことを目標とした。 24年度は、平成の合併を経験した中山間地域のモデルとして宮城県加美町を対象地として研究を進めた。今日の都市景観における「生活景」の重要性に着目し、オーラルヒストリー調査成果をもとに、住民のライフヒストリーからパブリックヒストリー、及び空間情報を編纂した。そして、当該地域の「生活景インベントリー」「生活景デジタルマップ」の作成を通じ、地域固有の持続可能な景観規範の形成に向けた景観言語の抽出を行った。 はじめに、100人の加美町民を対象に対面インタビューを実施した。生い立ちや現在に至るまでの生活環境の変化等の語りを録音とともにタブレット端末の地図アプリにより記録した。得られた成果を編集し、全被験者の「オーラルヒストリー原本」をとりまとめ基礎データベースとして「パブリックヒストリー」「生活景インベントリー」を作成し、生活景の変遷を読み取った。タブレット端末に記録された地図データに整理・修正を加えたのち全対象者のデータをGISのベースマップに一元化し、「生活景デジタルマップ」を作成した。得られた基礎データベースから、空間情報の性質、及び経年変化を読み取った。これらのデータベースから、景観計画のキーワードとなる要素抽出を行い、住民への公開及び議論を促すためのコミュニケーションツールとして活用することで、景観形成計画における有効はメソッドとなることを確認した。
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Research Products
(2 results)