2013 Fiscal Year Annual Research Report
フェムト秒レーザーによるフォトニック結晶及び局在モードと励起子の量子カッティング
Project/Area Number |
23656393
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
小玉 展宏 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90282152)
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Keywords | フォトニック結晶 / 励起子 |
Research Abstract |
最終年度は、ワイドギャップ結晶及びガラスの真空紫外分光と自己束縛励起子(STE)から希土類イオンへのエネルギー移動とダイナミクスの解析。フェムト秒超短パルスレーザーの照射及びイオンビームエッチングにより結晶表面に周期性をもつ三角格子のナノホールアレイをもつ2次元フォトニック結晶を作製しガラスと結晶の形態の解析を行った。 [1]希土類ホウ酸塩の真空紫外分光とSTEの発現 LaSc3(BO3)4 (LSB), YSc(Bo3)2(YSB), LuSc(BO3)2(LuSB)の室温でのVUV 励起による固有発光がSTEに帰属されること、LSB:Gd3+, LSB:Tb3+,LSB:Sm3+,YSB:Gd3+,LuSB:Gd3+ではSTEからTb3+,Sm3+,Gd3+へのエネルギー移動が生じ,エネルギー移動は熱活性化による双極子-双極子(4極子)相互作用によることを見出した。 [2]フェムト秒レーザーによるガラスと結晶へのナノホールの形成とその形態 2次元フォトニック結晶に向け,Li:B=1:2の1/3Li2O•2/3B2O3 (LTBガラス)と Li2B4O7 (LTB結晶)また、Li:B=1:3の1/4Li2O•3/4B2O3 (LBOガラス)と LiB3O5 (LBO結晶)表面にフェムト秒レーザーアブレーションにより形成したホールの形態のショット数依存を調べた。1ショットの場合、ホール形態は、ガラスでは、ほぼ円形状で、結晶では構造を反映した四角形状となること、ショット数が増加すると、ホール底部にリップル構造の形成を見出した。ガラスでは、束縛励励起子および色中心の発光、結晶では励起子の発光が観測され、発光に対する完全バンドギャップをもつフォトニック構造をシミュレーションより決定した。 [3]FIBエッチングによるナノホールアレイの作製 FIBエッチングで周期構造を作成した結果、4, 6×1019 ions /cm2のとき格子周期~220nm、直径~160nm径のほぼ均一なホールの3角格子アレイが作成できた。
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