2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23657062
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
菊水 健史 麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 一孝 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (50347308)
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Keywords | 求愛歌 / フェロモン / 性行動 / 繁殖効率 |
Research Abstract |
本年度は以下の知見を得た。1)メスマウスに音声の出ないDevocalのオスと通常のオスに対する性行動発現を調べたところ、Devocalのオスに比べて、メスの接近回数、ロードシス商、ならびにイントロミッションの回数の増加が認められ、音声がメスの性的覚醒や性行動を誘起していることがあきらかとなった。3)GnRHとC-fosの2重染色を行ったところ、歌の暴露により、C-fosとGnRHの共染色像が確認され、歌刺激が繁殖中枢を刺激している可能性が認められた。現在、定量的比較を行なっている。6)メスマウスの歌嗜好性はオスの床敷、あるいはオスフェロモンであるESP1との共提示により顕著に観察され、感覚統合された表現型であることがわかった。複数の感覚(嗅覚と聴覚)の統合の座を調べることを目的とし、脳内全域における最初期発現遺伝子の応答様式を調べたところ、前頭葉や嗅覚系など脳内の複数の場所で、感覚統合されている可能性が明らかとなった。このことから、求愛歌がオスの性的動機付けを表出している、あるいはオスの求愛歌によってメスマウスの繁殖機能が向上した、のいずれかが考えられた。
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Research Products
(4 results)