2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23657100
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
須藤 雄気 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10452202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 重彦 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70402758)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 生物物理 / 超分子化学 / ナノバイオ / 分子認識 / シグナル伝達 / ロドプシン |
Research Abstract |
本研究目的は、自然界で最も幅広い吸収帯を示す光受容タンパク質の一つである、"ロドプシンタンパク質群"の「色を知り」「色を作る」ことである。代表者がこれまで蓄積してきた、幅広い吸収極大を持つ数十種類のロドプシンを実験的に解剖し、分担者が理論的に予見し解釈を与えることとした。1)実験(代表者):560nm付近(紫色)に極大吸収を持つ、センサリーロドプシンI(SRI)と、バクテリオロドプシン(BR)について、種々の変異体を作製し、480~600nmの様々な色(吸収帯)を持つ人工的ロドプシン分子の作製に成功した(前者はSudo et al. (2011) J. Biol. Chem., 後者はSudo et al. in preparation)。この研究を通じて、新しい色制御メカニズムを提案すると共に、発色団レチナールの構造及び、周辺アミノ酸残基の重要性を確認した。現在、さらに対象をアナベナセンサリーロドプシン(ASR)やセンサリーロドプシンII(SRII)などに拡大し、その普遍性について検討を行っているところである。2)理論(分担者):量子化学計算の高精度化を目指し、アルゴリズムや力場の検討を行った。現在、両研究の融合を目指し、議論・実験を進めているところである。特に、長波長側への発展を目指している。今後は、ロドプシンの色特性(吸収極大、吸収幅など)の限界に挑戦し、偶発的なアプローチに頼らない色タンパク質の創成へと繋げていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ロドプシンは試料調製が難しい膜タンパク質に属し、試料の安定的取得が課題であったが、様々な微生物から新規分子を単離・精製することで、その課題を克服した。それにより、数ナノメートル単位で、480-600nmの様々な色(吸収帯)を持つロドプシンを人工的に作り出すことに成功した。また、より精度の高い計算に耐えうる手法を開発し、実験に示唆を与えるような一歩踏み込んだ計算ー実験の融合のプラットフォームを作ることにも成功した。残りの期間で十分に研究目的を達成可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、現在まで別個に行っている、実験と計算を融合させることが重要となる。そのために、密接に議論を行い、対象とするロドプシン分子を絞り込んでいく。その分子に対し、集中的に実験と計算及びその融合を行うことで、ロドプシンタンパク質の波長特性の限界に挑戦し、神経科学や生物物理など、多方面から望まれている色タンパク質の創成へと繋げていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、絞り込んだロドプシンに対し、集中的に実験・計算を行う。作製する人工的ロドプシンはトライアンドエラーを繰り返すため多種にわたり、発現・精製に多くの消耗品を要することが予想される。また、計算コストの増大も予想される。そのため、全期間の研究費のうち、当該年度に多くの研究費を必要とする。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] Crystal structure of the channelrhodopsin light-gated cation channel2012
Author(s)
Kato HE, Zhang F, Yizhar O, Ramakrishnan C, Nishizawa T, Hirata K, Ito J, Aita Y, Tsukazaki T, Hayashi S, Hegemann P, Maturana AD, Ishitani R, Deisseroth K, Nureki O
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Journal Title
Nature
Volume: 482
Pages: 369-374
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[Journal Article] Functional expression of a two-transmembrane HtrII protein using cell-free synthesis2011
Author(s)
Sudo, Y., Tanaka, R., Kobayashi, T., Kamo, N., Kohno, T., & Kojima, C
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Journal Title
Biophysics
Volume: 7
Pages: 51-58
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[Journal Article] Structural characteristics around the β-ionone ring of the retinal chromophore in Salinibacter sensory rhodopsin I2011
Author(s)
Irieda, H., Reissig, L., Kawanabe, A,, Homma, M., Kandori, H., and *Sudo, Y.
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Journal Title
Biochemistry
Volume: 50
Pages: 4912-4922.
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] An active photoreceptor intermediate revealed by in situ photoirradiated solid-state NMR spectroscopy2011
Author(s)
Tomonaga, Y., Hidaka, T,, Kawamura, I,, Nishio, T,, Ohsawa, K,, Okitsu, T,, Wada, A,, Sudo, Y,, Kamo, N,, Ramamoorthy, A,, and *Naito, A.
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Journal Title
Biophys. J.
Volume: 101
Pages: L50-L52.
DOI
Peer Reviewed
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