2012 Fiscal Year Research-status Report
携帯端末を利用した人口動態調査システムの途上国農村地域開発への利用
Project/Area Number |
23658189
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
福村 一成 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (50312864)
|
Keywords | 途上国村落調査 / トリップ灌漑 |
Research Abstract |
ケニア側協力機関(ナイロビ大学、農獣医学部)からの対象地変更の申し出(5月末)があったため、当初予定加えてエチオピア国農業省農業研究所(EIAR)とバハルダール大学の協力を得ることになった。研究内容の確認と試験用点滴灌漑システムの導入準備と協力農家説明をエチオピアで9月と12月に行った。 携帯タブレット型端末による調査用アプリケーション開発については、簡単な入力とそのデータベース化が可能となり、国内の村落調査シートによる試行調査を実施した。 大学内圃場に試験設置した低圧(1.0~2.5mmH2O)の点滴灌漑システムの動作試験を兼ねて野菜(キュウリ)栽培試験を実施。定量的なデータを取得するには至っていないが、安定的な補給かんがいが本システムで実施可能であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初計画の初年度【H23年度】における遅延の影響がそのまま本年度にも波及してしまった。その影響もあってケニア国協力機関より対象地の変更等のリクエストがあった。これに対応し、エチオピア国農業研究所、バハルダール大学の協力を得て調査対象地を新たに追加したことにより、23年度報告書「研究推進方針」に記載したとおりの進捗状況となっていないので、「遅れている」と自己評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初計画では24年度が計画最終年度であったが、補助期間延長の申請を行って目的達成に向けて研究を続ける。 エチオピア農業研究所、バハルダール大学の協力が確認できているので、点滴かんがいプロットの設置と協力農家聞き取り調査(端末利用したベースライン調査)を実施する。農家向け運用手引書を準備し現地での研修を依頼、運用開始する。7~8月頃と12月に現地調査を行い、安価な点滴かんがいの効果を判定するための聞き取り、バハルダール大学での安価な点滴かんがいのワークショップ(7~8月)を開催する。 その後、年度内にこれらを取りまとめて学術誌に投稿、報告書作成をおこなう。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各費目について次のような計画である。 【国内・海外旅費】エチオピア国(ケニア国)への渡航を7~8月(2名)、12月(1名)と国内打ち合わせ(長崎大学)を予定している。【消耗品・その他】IDE製安価な点滴かんがいシステムと付属品類の購入、調査協力者の研修資料準備、会場借り上げ等【研究補助謝金】安価な点滴かんがい設置作業、調査端末利用の協力者研修を8月までに実施し、タブレット端末ソフトを現地語化する。【通信費】エチオピアの協力機関とネット会議システムを利用して打ち合わせを行う。この他、バハルダール市内のインターネット接続費用に充てる。
|