2013 Fiscal Year Annual Research Report
ネコiPS細胞を用いた慢性腎不全への細胞移植療法に関する基礎的検討
Project/Area Number |
23658266
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
星 史雄 北里大学, 獣医学部, 准教授 (00219164)
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Keywords | ネコ / 腎臓再生 |
Research Abstract |
前年度の問題点は、オリジナルで作成したpCl-neo Mammalian VectorにサブクローニングしたネコのKlf4、Oct3/4、およびSox2遺伝子を用いてネコiPS細胞を作出するために、ネコの皮膚から初代の線維芽細胞を培養し、安定してtransfectionできる状態になるのに約1ヶ月の培養期間が必要となり、実験を繰り返すのに長時間が必要であることと、その培養されたネコ線維芽細胞に3つの遺伝子をco-transfectionするのに、導入効率が思うように上がらなかったことにある。また、他の細胞であるネコのCrFK細胞(JCRB細胞バンク)とヒトの293細胞(理化学研究所)を用いて行ったネコAQP2の導入実験でも、やはり、導入効率は満足のいくものではなかった。そこで、本年度は、iPS細胞誘導のソースとして、実験回数を増加させるため、ネコの皮膚から初代の線維芽細胞を採取し、それを20代に渡り継代し、無限増殖できるネコの線維芽細胞株を樹立し、その細胞を使用してiPS細胞の誘導を試みた。 遺伝子の導入に関しては、前年度まで使用していたLipofectamine(Life Technology)やBio-Rad社のGene Pulser Xcellによるエレクトロぽレーションをやめ、Nepa-gene社のNEPA21を用いたエレクトロポレーションシステムを使用して導入効率の上昇を試みた。しかし、その導入効率は以前より少しは向上したものの、十分ではなかった。この原因の一つは、3因子のpCl-neo Mammalian Vectorを用いたco-transfectionにあると考え、ヒトの遺伝子ではあるが3因子が一つのプラスミドに導入されたVectorであるpCx-OKS-2A(addgene)を用いて行ってみたが同様に導入効率は上がらなかった。
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