2012 Fiscal Year Annual Research Report
MRIを活用する移植細胞トラッキング技術開発と細胞治療評価システムの構築
Project/Area Number |
23659025
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
國安 明彦 崇城大学, 薬学部, 教授 (90241348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 俊範 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 准教授 (40274724)
寺沢 宏明 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (10300956)
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Keywords | 非侵襲性イメージング / 細胞トラッキング / 再生医学 |
Research Abstract |
細胞移植治療の術後評価に有用な安全かつ長期的な細胞トラッキング技術の開発を目的とし、安定同位体・炭素13(13C)を用いた細胞標識法による移植細胞イメージングを行った。前年度の検討により、7テスラ(7T)-MRI装置(Bruker社・BioSpec70/20)によって、積算時間を14時間とすることで13C-ケミカルシフト画像(CSI)を得ることに初めて成功した。平成24年度は、感度の向上を目指し、クライオプローブ(熊本大学薬学部所有)を使ったMRイメージングを行った。以下に、その概要を記す。 1.13C-クライオプローブによる13C-MRI撮像環境の整備:ファントムとしてガラス容器に入れた13C標識メチオニン溶液を用い、表面コイルを13C/1Hクライオプローブに換えて13Cシグナル撮像を行った。各種測定モードを検討した結果、13C-CSI法により積算時間20分間で13Cシグナルが取得できた。 2.13C-メチオニン標識グリオーマ細胞の皮下移植と13C-MRI撮像:13Cメチオニンで標識したグリオーマ細胞U97をマトリジェルに混ぜてヌードマウス皮下に移植した。2日間飼育して細胞を定着させた後、マウスを移植部位がクライオプローブ直下となるように固定し、CSI法で13C-MR撮像を行った。撮像時間を検討したところ、従来の13C/1H表面コイルで14時間かかっていた13C-シグナル検出が、積算時間15分で達成できた。また、細胞を移植した部位の画像も、13C標識と12C標識ではっきりと区別できた。 以上の検討より、13C-メチオニンによって細胞標識を行うことで、2次元画像であるが、MRIによる移植細胞トラッキングが可能であることが示された。
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Research Products
(5 results)