2011 Fiscal Year Research-status Report
新理論に基づいた臨床検体中ウイルス粒子の網羅的分離・精製技術の開発
Project/Area Number |
23659298
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
中屋 隆明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80271633)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | ウイルス / ウイルス粒子精製 / インフルエンザウイルス |
Research Abstract |
申請者らがこれまでに開発した感染症病原体に対するメタゲノミック診断システムに、核酸抽出前の段階において「ウイルス粒子の分離精製・検出」ステップを加え、より高感度かつ再現性の高い網羅的ウイルスゲノム検出システムを構築することを研究課題としている。これまでに、核酸抽出における技術改良は共同研究者らのこれまでの取り組みの中で一定の成果を得ることができた。そこで本研究では、核酸抽出前のステップにおける技術革新を目指し、フィールドフローフラクショネーション(FFF)を用いたウイルス粒子の精製試験を行った。その結果、FFFと光散乱検出器を用いることにより、発育卵しょう尿液中のインフルエンザウイルス粒子画分を検出し、精製することが可能であり、臨床検体中のウイルス粒子の検出、精製技術の確立に向けた基礎データを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であったフィールドフローフラクショネーション(FFF)を用いたウイルス粒子の精製に成功した。これまでに、FFFと光散乱検出器を用いることにより、精製ウイルスを高率に検出することができることを見出している。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は研究代表者の異動があり、年度後半の研究が計画通りに進行しなかったことから、研究費の一部を次年度に繰り越した。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度に得られた成果をさらに発展、得られた技術をウイルス診断に応用することを目的とする。そのため、FFFより簡易なウイルス精製および検出システムの開発を進めていく。
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