2013 Fiscal Year Annual Research Report
一般人口および発達障害児における日本版CU特性スクリーニング尺度の開発
Project/Area Number |
23659359
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
長田 洋和 専修大学, 人間科学部, 教授 (00365842)
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Keywords | CU特性 / 一般人口 / スクリーニング / 発達障がい / 反社会性行動 |
Research Abstract |
CU特性(Callous Unemotional Traits)は,わが国では,いまだ認知されていない概念であるが,2013年5月にアメリカ精神医学会(American Psychiatric Association; APA)により公刊された最新の精神疾患の診断基準であるDSM-5では,素行症(Conduct Disorder)の特定項目として挙げられており,今後重要な概念となることは間違いない. 最終年度は,全国の小学校・中学校を各都道府県(東日本大震災の影響を受けた3県は除く)から,人口に応じて,無作為抽出し,CU特性スクリーニング尺度を配布した.回収率は12%程度と高くはなかったが,延べ4000件を越える回答を得た.内訳は小・中学校生徒,および生徒をよく知る教諭であった.現在,データ解析を行っているところであるが,本邦初の一般人口を対象としたCU特性を有する児のスクリーニングが可能となると思われる. 最終年度として,これまでのCU特性に関する研究に加え,関連する4つの研究の成果をネット上で広く,逐次,一般人口へ向けても発信するため,セキュリティの高い研究ホームページを立ち上げた(http://www.rppcam.org).未だ,暫定的ではあるが,わが国はもちろん,わが国の研究成果を諸外国にも発信すべく,すべての内容を英文でも表記していく予定である. なお,本研究は「挑戦的萌芽研究」であり,得られた知見を生かし,平成26年度からは基盤研究(C)「小中学生におけるネット依存,発達障害,およびCU特性の関連に関する研究」として継続して,深めていくことが決まっている.
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