2013 Fiscal Year Annual Research Report
ゾレドロネート投与と発熱およびサイトカイン産生に関する検討
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23659378
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
毛利 久継 金沢大学, 大学病院, 講師 (50397212)
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Keywords | ゾレドロネート / 発熱 / 炎症性サイトカイン |
Research Abstract |
目標であった10症例のサンプルの集積を終了し、2013年度は、臨床サンプルの解析を試みた.Merck Millipore社のMILLIPLEX MAG Kit、Human cytokine/chemokine(磁気ビーズ) を用いて、①患者10例のゾレドロネート投与前後に採取した血清→20サンプル ②38度以上の発熱がみられた3例から得られた単核球を、ゾレドロネート刺激後24時間後に回収した上清(positive controlも含む)→30サンプル ③発熱が37.0-37.9度までの2例、および36度台であった1例から得られた単核球を、ゾレドロネート刺激後24時間後に回収した上清(positive controlも含む)→30サンプル の、合計80サンプルを解析した。本来であれば有熱3例、無熱3例で比較したいところではあったが、無熱が1例のみであったためこのような症例の選択となった. 測定した各種サイトカイン/ケモカインは、IL-1β、IL-8、IFN-γ、IP-10、MCP-1、TNF-α、GRO、VEGFなどの38種類であった.血清サンプルのゾレドロネート投与前後でIP-10、MCP-1、GROが誘導されていた.全く発熱のみられなかった症例のサンプルでは、前後での変化に乏しかった.しかし発熱が37.0-37.9度の症例と38度以上の発熱がみられた症例との明らかな差異はみられなかった.単核球の培養上清の解析でも38度以上の発熱がみられた症例のサンプルとそうでないサンプルとの明らかな差異はみられなかった.やはり37度以上の発熱の有無での比較を行うことが必要であると考えられた.以後もゾレドロネート投与前後での血清の保存を継続し、無熱症例の集積に務めたが、集積がはかどらず、現在までにはゾレドロネート投与後に生じる発熱の発生を予測するための因子を明らかとはできなかった.
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