2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659760
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岸本 大輝 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 非常勤講師 (40398003)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正幸 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (50325255)
山口 邦久 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90464346)
木村 和哲 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00423848)
|
Keywords | 食塩過剰摂取 / 勃起不全 / MR / 食塩感受性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「食塩過剰摂取が勃起障害(ED)を起こし、その障害の発現にMineralocorticoid receptor(MR)が関与する」ことの実証であった。食塩過剰摂取は高血圧を引き起こす一方でEDの危険因子であり、食塩過剰摂取がEDを発症することを示すには高血圧の影響を除外する必要があった。そこで過剰食塩を投与したダールラットに降圧効果を持たない容量の抗MR剤(Eplerenone)を投与しED軽減効果があるかを検討した。 6週齢の食塩感受性雄ダールラットをコントロール群:0.3%正常食塩食投与、HS群:8.0%高食塩食投与、HS+E群:8.0%高食塩食投与+eplerenone(50mg/kg/day)の3群に分けた。6週間後、電気刺激による人工勃起誘発で海綿体内圧(ICP)及び平均動脈圧(MAP)を計測し、ICP/MAPを算出し勃起機能を評価した。6週間後の血圧はHS群とHS+E群(HS 群: 225.2 ± 4.8 mmHg; HS+E 群: 232.7 ± 3.3 mmHg)がコントロール群(122.7 ± 3.6 mmHg)よりも有意に高く(p<0.01)、HS群とHS+E群では差を認めなかった。一方、ICP/MAPはHS群が0.28 ± 0.03、HS+E群が0.45 ± 0.03、でHS+E群が有意に高く(p<0.05)、勃起機能がより保たれていた。 これらの結果は、「食塩過剰摂取により生じるEDの原因は高血圧のみではなく、過剰な食塩摂取自体がED発症の原因の1つであること」を示した。また降圧効果のない容量の抗MR剤でEDを軽減できたということは、「食塩過剰摂取により生じるEDにはMRが関与している」ことを示した。これらの結果は14th Asia Pacific Society for Sexual Medicine(2013年5月)で発表予定である。
|
Research Products
(6 results)