2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659763
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋谷 光 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10315905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 博充 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70410313)
三井 烈 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90434092)
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Keywords | ペリサイト / 過活動膀胱 / 自動運動 / NG2 / 副甲状腺ホルモン関連蛋白 |
Research Abstract |
ペリサイトマーカーの一つであるNG2 コンドロイチン硫酸をDeRed標識発現するトランスジェニックマウスにおいて、膀胱粘膜下の細動脈平滑筋細胞および毛細血管ペリサイトはDeRed蛍光を強発現していたが、自発細胞内カルシウム濃度上昇を発生する細静脈の壁細胞にはNG2は全く発現していなかった。形態的にはペリサイトと思われた細静脈壁細胞はα平滑筋アクチンを発現するがNG2を発現せず、細動脈よび毛細血管の壁細胞とは異なる起源を有することが示唆された。また線維芽細胞マーカーである血小板由来成長因子(PDGFR)αをGFP標識発現するトランスジェニックマウスにおいて粘膜下血管に沿ってGFP蛍光を発する核が多数認められた。しかし消化管PDGFRα陽性細胞を検知出来る条件下では膀胱にはGFP蛍光を全く認めず、PDGFRαの発現の程度は微弱であると考えられた。 マウス膀胱粘膜下の細静脈において経壁神経刺激により交感神経性収縮を生じ、α受容体阻害下ではβ受容体作動性の弛緩が観察された。この弛緩反応はニトロアルギニンにより抑制され一酸化窒素を介して起ると考えられた。 副甲状腺ホルモン関連蛋白はラット膀胱粘膜下の細静脈の自発収縮を抑制して径の拡張を引き起こしたが、壁細胞の細胞内カルシウム濃度上昇に対する抑制作用は明らかでなく、収縮蛋白のカルシウム感受性を減弱させて弛緩を起こすと考えられた。またATPおよびADPは一過性の収縮に引き続いて細静脈の自発収縮を抑制して径の拡張を生じ、一方アルファ、ベータメチレンATPは収縮のみを生じたことから、尿路上皮由来のATPは細静脈に対しておそらくP2Y受容体を介した弛緩作用を有する事が示唆された。
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Research Products
(6 results)