2014 Fiscal Year Annual Research Report
咬合に起因する微小動揺によるオッセオインテグレーション阻害メカニズムの解明
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23659893
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
横山 敦郎 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20210627)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 元昭 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (90239765)
山本 悟 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10344524)
網塚 憲生 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30242431)
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| Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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| Keywords | オッセオインテグレーション / デンタルインプラント / 咬合負荷 / 組織化学 / マイクロアレイ / 遺伝子発現 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、埋入早期の適度な咬合不可がインプラント周囲の骨組織に与える影響について、組織化学的、組織計量学的に検討を加えるとともに、埋入1週間後から咬合負荷の有無による遺伝子発現の差異をマイクロアレイを用いて解析した。
チタン製スクリューインプラントをラット上顎に抜歯即時に埋入し、1週後に咬合負荷を与えた群と咬合負荷を与えない群を作成し、比較した。咬合負荷を与えた群においては、スクリュースレッド間に有意に太い骨梁が形成されていた。また、咬合負荷を2週間与えた群においては、インプラント周囲50μm範囲のスクレロスチン陽性の骨細胞率は有意に低下していた。以上から、抜歯即時埋入早期に与える適度な咬合負荷は、力学的負荷に対応した骨の高次構造を変え、骨梁の太さを増加させる可能性が示された。
埋入1週後に咬合負荷を与えた群と与えない群について、負荷1週後にインプラント周囲組織を摘出し、totalRNAを精製し、精度、濃度の良好な２サンプルを選択して、cRNAの調整、ラベリング後、ハイブリダイズした。蛍光強度を測定し、得られた結果をGene Spring GX 13(Agilent Technologies)を用いて、特異的に発現する遺伝子について網羅的な遺伝子解析を行った。
咬合負荷の有無による２モデル間の遺伝子の発現の差異を検索したところ、３万個あまりの遺伝子が発現しており、その中で咬合負荷しなかった群に比較し咬合負荷を行った群において、骨形成やBMP調整に関与する幾つかの遺伝子が特異的に発現していることが認められた。この結果は、埋入1週後の咬合負荷は骨形成を促進させることを示唆している。
以上の２つの実験結果から、抜歯即時埋入早期に与える適度の咬合負荷は、インプラント周囲の骨形成を促進し、オッセオインテグレーションを早めることが示された。
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