2013 Fiscal Year Annual Research Report
都市部地域プライマリ・ケアにおける高度実践看護師による家庭看護活動モデルの開発
Project/Area Number |
23660109
|
Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
新井 香奈子 園田学園女子大学, 健康科学部, 教授 (00364050)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 裕子 甲南女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30290365)
小枝 美由紀 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (80632463)
|
Keywords | 地域プライマリケア / 高度実践看護師 / 都市部 / 看護活動モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、都市部地域プライマリケアにおいて課題となっている現象に対する高度実践看護師による看護活動の提案である。 カナダエドモントンによる調査、健康福祉事務所での難病相談、在宅看取りに向けたA地域での看護相談、訪問看護ステーションに勤務する高度実践看護師(専門看護師、認定看護師)への調査結果から、以下を報告する。高度実践看護師に対する患者・家族の要望は、家族ケア、最新の医療処置についての情報や技術提供であった。地域で働く他職種は、多問題・困難事例への看護介入、生活困難事例への看護介入を求めていた。 高度実践看護師は、地域プライマリケアを基盤において活動をするには、自信の専門性を追求する一方、他の看護専門資格者との相互作用、他職種との連携(特に医師会との連携)、市行政との連携が欠かせないと考えていた。さらに、活動を続ける中で保健医療福祉を超えたその地域での暮らし(生活)を見据えた関わりがメインとなっていくこと、利用者やその地域の窓口となる看護としての役割を充実していくこと、地域のシステムづくりの中で看護の役割を発揮していくことにつながっていた。専門性の高いケアや専門資格を有する人的資源の地域プライマリケアにおけるニーズは多大であり、数少ない専門看護師や認定看護師等の専門資格者を地域の重要な資源と位置付け、地域全体で活用し育成していくことが大切であると考えられた。しかし、専門看護師・認定看護師ともに地域に少数で、地域偏在も顕著な現状であり、専門資格者の活動が自らの事業所内に留まることなく、地域で共有できる地域プライマリケアシステムを構築していくことが重要であると考えられた。今後、地域プライマリケアにおける看護専門資格者の増加を図る必要があると同時に、そのためには地域行政と地域医療における地域単位のプライマリケアシステムの中で地域をサポートしていくことが必要であると考える。
|
Research Products
(5 results)