2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23660112
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
鈴木 珠水 群馬パース大学, 保健科学部, 准教授 (80458471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬醫 世志子 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (10458474)
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Keywords | 化学物質過敏症 / 環境保健 / ライフスタイル / アレルギー / 保健指導 |
Research Abstract |
本研究は、化学物質過敏症の啓発及び予防策を検討することを目的として、化学物質過敏症の高リスク群の検討と、その関連因子についての調査を3年間で行う予定の研究である。 今年度は、昨年の文献検討で得た化学物質過敏症の発症に関与すると考えられる個人特性や地域特性についての最新情報や、高校教諭対象の聞き取り調査で得た調査票や調査票配布に関する現場の声、パイロットスタディで使用した調査票をもとに、調査票を作成した。 化学物質過敏症の診断・治療には現在の生活環境や生育地域の環境を詳細に知ることが不可欠であり、その環境と症状の関連性を検討するため、一般的に化学物質過敏症患者への問診票は他の診療科の問診票に比べてかなり多くの質問項目で構成されている。本研究の質問紙調査においても発症リスクや影響要因を検討するために多くの質問項目が必要であるが、回答に時間を要する質問紙調査は協力を得にくいため、短時間で回答できる項目数と質問内容を検討する必要があった。そこで、高校側の意見とパイロットスタディの結果を参考に、項目数を厳選し、質問項目の回答方法やレイアウトについて検討を重ね、10分~15分程度で回答できる調査票を完成させた。 次に、調査票を配布する高校に直接、郵送で研究協力を依頼する予定であったが、「偏りが少なく、多くのデータを回収するためには研究協力の依頼方法を検討する必要がある」との高校側の意見をもとに、様々な依頼方法を検討した。現在、教育委員会に研究協力の依頼方法について相談し、検討を重ねているところである。 その他、調査票の作成と同時に分析方法についても検討した。調査で得られた結果をもとに、高校に配布可能な化学物質過敏症の症状や予防策を記載した資料の内容についても専門家を交え、協議を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度の研究計画は、平成23年度に実施できなかった①臨床医の意見聴取に加え、当初の計画であった②調査票の作成、③質問紙調査実施であった。 ①臨床医の意見聴取については、化学物質過敏症のスクリーニングとしてのQEESIの精度について臨床医の意見を得ることができ、QEESIを調査で使用することが妥当であることを確信した。②調査票の作成については、調査票を完成させることができた。③質問紙調査実施については、高校への研究協力の依頼方法について現在、教育委員会に相談し、検討を重ねているところであり、質問紙調査は未実施である。 調査票は完成したが、調査は未実施であるため、研究は「やや遅れている」と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は調査の実施、データ入力、データ解析を行い、化学物質過敏症の予防策を検討する。データの回収率は予測が困難であるが、計画当初の予測数に近いデータを偏りなく回収できるよう、調査の実施に際しては、研究協力機関と綿密な打合わせを行っていく。また、協力が得られる高校が少ないと予測される場合や回収率が低い場合の計画修正に備えて、迅速に対応できるよう、関係機関と綿密な打合わせを行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は平成24年度の研究費残額と平成25年度の研究費の合計\2,080,000を使用する予定である。その内訳は以下のとおりである。 解析用のコンピューター2台約480,000円、統計解析ソフトSPSS約320,000円、その他消耗品費約30,000円、高校の教員/高校生への謝金400,000円、データ入力500,000円、研究協力者との打合わせ/高校への交通費100,000円、通信費80,000円、その他170,000円、計2,080,000円。
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