2011 Fiscal Year Annual Research Report
インタラクティブな再ランキング・再サーチを可能とする次世代検索に関する研究
Project/Area Number |
23680006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 聡史 京都大学, 情報学研究科, 特定准教授 (50415858)
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Keywords | ウェブ / 情報検索 / 対話的検索 / 再ランキング / 再サーチ |
Research Abstract |
本研究の目的は,情報検索におけるユーザの意図やコンテキスト,プロファイル,検索意図の移り変わりなどを,押しつけでないインタラクションにより引き出しつつ,検索結果をダイナミックに再ランキング,再サーチする次世代の情報検索手法を実現することである。また,情報検索におけるインタラクションモデルと情報到達容易性を測る手法を確立することでサーチインタラクション研究を促進する.本申請における提案は,ユーザの手に検索ランキングの主導権を取り戻すことでランキングの商業化問題を打破することを可能とするものである. 本年度は,主に下記の3点について研究を行った. (1)視線検出装置を利用してユーザの意図を推定し,その意図に基づいて検索結果を再ランキングしたり,意図に沿う部分を協調表示したりする手法を提案し,システムとして実装した.また,実現したシステムを用いた評価実験を実施することにより,視線をどう利用することが意図推定に有効化という点を明らかにした. (2)ウェブ上のQ&Aサイトに蓄積された対話コーパスから,ひとがひとに質問するとき,回答する時にどのような振る舞いをしているかを大規模分析し,その分析結果を利用してクエリを入力したユーザに対して,クエリ推薦やリランキングのためのキーワードを推薦する手法を実現し,その有効性を明らかにした. (3)動画共有サイトにおける動画検索のため,動画に付与されたコメントから動画の内容を推定し,登場人物や動画に対する印象など,ユーザの意図に沿った検索を可能とする仕組みを実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
視線検出装置を利用した検索意図推定手法や,Q&Aサイトに蓄積された対話コーパスを利用したクエリ推薦手法などを実現することにより,その有効性を明らかにできたこと.また,視線や対話コーパスの利用可能性について明らかにしただけでなく,マルチメディアコンテンツに対する対話検索の可能性についても明らかにできたため.
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Strategy for Future Research Activity |
ユーザの入力したクエリや閲覧したウェブページ,ウスの動きやユーザの視線の動きを収集することによって,ユーザの検索行動ログデータベースを作成するとともに,ユーザの検索意図を推定する手法を確立する,またその推定した手法を利用して,ユーザに対して検索クエリを推薦したり,ユーザに適したランキングを提示する手法の提案を行う.ユーザにとって自身の意図を伝達するキーワードを考えることは容易ではない.本年度は,オノマトペを活用することによってレシピを検索可能とする仕組みの実現を行う.ここでは,実際にオノマトペを含んでいないレシピについても,レシピに付与されるべきオノマトペを推定することにより,検索可能とする仕組みを実現する.さらに,オノマトペに基づくランキング「ふわふわランキング」「パリパリランキング」などを可能にすることによって,新たな情報検索の可能性を見出す. これ以外についても,動画の検索における再ランキング・再サーチ手法についても取り組む予定である.
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Research Products
(9 results)