2012 Fiscal Year Annual Research Report
脆弱なバイオ材料に適用可能なファブリケーション技術の開発と細胞組織工学への展開
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23681027
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梶 弘和 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70431525)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | バイオファブリケーション / 生体材料 / マイクロ・ナノデバイス / 細胞・組織 |
Research Abstract |
ソフトリソグラフィー技術により、ゼラチンメタクリレート(GelMA)ハイドロゲルで繰返し構造を有する培養基板を作製した。この溝内に筋芽細胞(C2C12細胞)を播種し、3次元的な筋管組織への分化を誘導した。溝の幅を100ミクロンに固定し、溝間のスペースを50ミクロンまたは100ミクロンとした。筋芽細胞の配向性には、溝間のスペースの影響は見られなかったが、筋管細胞においては、溝間のスペースが50ミクロンの方が100ミクロンの場合に比べ、溝方向に配向した細胞が多く観察された。続いて、くし型アレイ電極を用いて、電気刺激が筋細胞の分化に与える影響を検討した。白金のくし型アレイ電極をパターニングしたガラス基板上にGelMAハイドロゲルの溝構造を作製し、その上で筋細胞を培養した。培養8日目にくし型アレイ電極を用いて電気刺激(電圧6 V、周波数1Hz、持続時間10 ms)を24時間印加した。くし型アレイ電極を用いた場合は、約80%の筋管細胞が溝方向に配向したのに対し、2本の白金線を用いた電気刺激では、約65%の細胞しか溝方向に配向しなかった。さらに、筋管細胞の被覆領域、筋管長、筋組織に関する転写因子、タンパク質バイオマーカーを調べたところ、いずれについてもくし型アレイ電極で電気刺激を行ったサンプルの方が高い値を示した。この結果から、くし型アレイ電極とGelMAハイドロゲルを用いた培養プラットフォームの有用性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り研究が進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
大幅な研究計画の変更は考えておらず、当初の計画に沿って、3次元的な培養技術の検討を行う。
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Research Products
(13 results)