2013 Fiscal Year Annual Research Report
すばるFMOSの大規模赤方偏移サーベイによるダークエネルギーの研究
Project/Area Number |
23684007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
戸谷 友則 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90321588)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ダークエネルギー / 宇宙論 / 銀河サーベイ |
Research Abstract |
すばる望遠鏡の新観測装置FMOSが稼働を始め、このFMOSを用いた大規模な高赤方偏移銀河サーべイと、それによる宇宙論、特にダークエネルギーの研究プロジェクトが始まった。赤方偏移空間の歪みの解析から重力理論の宇宙論的スケールでの検証を行うものである。これらはダークエネルギーという大問題の解決のために世界的に最も期待されているアプローチの一つである。本研究は、このプロジェクトの推進を理論とデータ解析の側面から強力にサポートし、科学的成果のとりまとめや成果の発表において中心的役割を果たさんとするものである。戦略枠観測は平成23年度末から始まり、25年度もおおむね順調に進み、ほぼ全てのデータの取得が終了した。26年7月に最後の観測が予定されているが、すでにこれまでに取得したデータの解析が進んでおり、赤方偏移歪み効果が期待通りに検出されている。今後、系統誤差を入念に検討し、結果の確定及び成果の公表へ進む予定である。また、サーベイの途中経過報告を国内外の各種の学会、研究会で行い、本計画のプレゼンスを向上させた。宇宙論的な示唆を導くための下準備や、系統誤差の詳細かつ具体的な検討を行った。また、ハワイでの観測のための渡航や、研究発表のための旅費に本科研費を使用した。必要に応じて、解析用のパソコンやデータ保存用のハードディスクなどの物品、消耗品なども購入した。人件費は、観測準備作業などに携わった博士研究員への給与として支払われた
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の主眼である、すばる望遠鏡による宇宙論目的遠方銀河サーベイは、同望遠鏡戦略枠プログラムとして採択され、平成24年度から2年間の予定で進んできた。悪天候や装置トラブルで若干の観測時間が失われたものの、ほぼ予定するデータを取得できた。現在、解析を進め、論文出版を準備中であり、プロジェクトとしておおむね順調に進んでいると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である今年度は、プロジェクトの総仕上げとして、論文の出版が最大の目標である。系統誤差を入念に調べ上げるなど、まだ作業が残ってはいるが、今年度内に成果の最終発表にこぎつけられるよう、努力を続けている。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] A Study of Selection Methods for H alpha Emitting Galaxies at z~1.3 for the Subaru/FMOS Galaxy Redshift Survey for Cosmology (FastSound)2014
Author(s)
Tonegawa, Motonari; Totani, Tomonori; Akiyama, Masayuki; Dalton, Gavin; Glazebrook, Karl; Iwamuro, Fumihide; Sumiyoshi, Masanao; Tamura, Naoyuki; Yabe, Kiyoto; Coupon, Jean; Goto, Tomotsugu; Spitler, Lee R.
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Journal Title
Publications of Astronomical Society of Japan
Volume: 未定
Pages: 未定
Peer Reviewed
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