2013 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンプロセスとの融合による多機能分子メモリの開発
Project/Area Number |
23686051
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
早川 竜馬 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (90469768)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 単一電子メモリ / 分子 / 光制御 / 多値制御 |
Research Abstract |
本研究では、分子機能をSiデバイスに集積した多機能単一電子メモリを開発し、More than Mooreに向けたプロトタイプデバイスとすることを目的としている。分子を量子ドットとして用いる利点は、1)ナノメートルサイズの均一な粒子であるため、無機材料を用いた場合に問題となるサイズの不均一性が無い。2)置換基の付加によりHOMO, LUMO準位を自在に制御できるため、異種分子を組み合わせた多値化が実現できる。3)分子の持つ光応答性を用いて電場だけでなく、光によって制御する単一電子メモリが実現できる。 本年度においては前年度までに得られている「分子を流れる単一電子トンネル電流を分子軌道によって制御できる」という知見をもとに異種分子による単一電子トンネル電流の多値制御とジアリールエテン光異性化分子を用いた光制御を検討した。異種分子にはフッ素化フタロシアニンおよびフタロシアニン分子を用いた。上記分子は最外殻の水素原子をフッ素原子に置き換えるだけで1 eV程度HOMO, LUMO準位を大きく変調できる。シリコントランジスタの基本構造である金属-絶縁体-半導体構造中で測定した電流-電圧特性において各分子のHOMO, LUMO準位に起因するステアケースを観測することに成功し、トンネル電流の多値制御に成功した。さらに、ジアリールエテン分子の光異性化反応がゲート絶縁膜中に内包した状態でも誘起できることをフーリエ変換赤外分光法により確認し、本デバイス中においてもジアリールエテン分子を流れるトンネル電流を光により可逆的に制御することに成功した。 上記に示すように当初申請書で記載した最終目標である「異種分子による多値制御」および「光異性化分子を用いた光制御」を実現できた点で意義深い。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)