2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリウム照射材料上での単極アークのキャラクタリゼーションと発生機構
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23686133
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 信 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (00455297)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アーキング / タングステン / ナノ構造 / 核融合 |
Outline of Annual Research Achievements |
名古屋大学の直線型装置NAGDIS-IIにおいて,タングステンに定常ヘリウムプラズマを照射し,ナノ構造が形成された表面においてアーキングを発生させた。電極を負にバイアスすると,間歇的な熱負荷がなくても,-300 V以下になるとアーキングが発生することが明らかになった。-500 Vにおいてはアーキングが極めて頻繁に発生することが分かった。アークスポットの持続時間を評価した結果,10 ms程度以下で広く分布しており,バイアス電圧が高くなるにつれて,持続時間は短くなる傾向を示した。アーキングが発生する機構については,電界電子放出以外に,イオン衝突による二次電子放出も重要な役割を果たしている可能性が示唆された。さらに,アーキングのグルーピングの様子を明らかにするために,ナノ構造層が厚い領域と薄い領域を1枚の試料上に作成しアーキングを発生させ,アークスポットの振る舞いを観察した。その結果,厚い領域では薄い領域に比べて,速度が一桁近く遅くなり,またスポットの幅も一桁近く広くなることが明らかになった。この原因を探求するために,遊歩運動をするスポットに引力等の影響を考慮したモンテカルロシミュレーションモデルをつくり,検討を行った。ナノ構造が厚い層においては,スポット間の引力が強くなり,グルーピングを起こしていることが速度やアーク痕跡の幅を広げる一つの原因だと考えられた。核融合炉においては,アークの点弧により放出されるWの量が重要な物理量となる。このエロージョンの量を評価するために,アーク痕の断面観察を行った。ナノ構造の厚みにも依存するが,シングルスポットにおいては,凡そ0.1 mgC-1程度のエロージョンレートであり,グループが形成されると,数倍に増加することが明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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