2014 Fiscal Year Annual Research Report
農業工学とコロイド界面化学の体系的融合による持続可能な土壌・水環境保全技術の確立
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23688027
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 幹佳 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (20400179)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 農業工学 / コロイド / 水環境 / 土壌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ミクロなコロイド界面化学と土壌や水環境を扱うマクロな農業工学を基礎から応用まで体系的に融合し,土壌と水環境の保全技術を確立することを目的とする.この目的を達成するため,多様なイオン,粘土,酸化物,モデルコロイドを含むヘテロ系でのコロイド界面特性,コロイド分散系の凝集挙動,コロイド界面化学に基づく土壌保全技術について検討した.本年度の成果は以下の通りである. 1.数百μmほどの大きな粒径を持つアルミナビーズへの異符号に帯電した有機アニオンである界面活性剤,高分子電解質,染料の吸着特性を実験により調べた.吸着等温線のイオン強度依存性において,界面活性剤では共通交差点が見られた.しかし,高分子電解質と染料においては,共通交差点は認められなかった.また,吸着等温線は2 stepモデルにより再現できた.しかしながら,モデルパラメータのpH,イオン強度への依存性を説明する指導原理は確立しておらず,今後の研究が必要である. 2.静電斥力が存在する条件下において,単純剪断流中におけるコロイド粒子の捕捉効率を精緻な静電斥力の理論式を用いた軌道理論により解析した.理論により計算した捕捉効率は実験により得られた傾向を定性的に表現できた.しかしながら静電斥力の顕著な領域では,定量的な一致は認められなかった.この不一致に関する要因を詳細に検討する必要がある. 3.正に帯電した高分子イオンと負に帯電した高分子イオンからなるポリイオンコンプレックスを土壌に散布し,人工降雨装置を用いた降雨条件下における侵食実験を行った.実験結果から,ポリイオンコンプレックスを施用した場合,表面流出ならびに土壌流亡どちらも顕著に抑制されることが明らかになった.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(49 results)