2011 Fiscal Year Annual Research Report
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23689045
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
瀬川 博子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (70325257)
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Keywords | 慢性腎臓病 / 腎臓 / 唾液腺 / リン |
Research Abstract |
慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease : CKD)における高リン血症は、血管石灰化に関与することから、CKD患者における生命予後を左右する重大な因子であり、生体内リン管理は特に重要視されている。さらに、近年リン代謝研究は進歩し、新しい概念が登場した。申請者はこれまでアミノ酸やリントランスポーターの同定、およびリン代謝調節研究等を行い、新しいリン代謝の分子基盤確立に貢献してきた。本研究では、リン代謝の新しい調節臓器である唾液腺および脳室に焦点を絞り、新規の高リン血症予防に繋がるコンディショナルノックアウトマウスモデルを確立させ、その全貌を解明する。平成23年度には、遺伝子改変動物作製の準備、測定系などを確立することを目的として行った。 これまで、唾液リンの測定は大型動物のみで報告されているが、齧歯類では報告されていなかった。本研究では、ノックアウトマウスを用いるためまず、マウスに非選択的ムスカリン受容体刺激薬を用いた唾液回収系を確立した。さらに、唾液リン濃度は食事リン濃度と正の相関を示す事を明らかにした。唾液腺特異的SLC34A2コンディショナルノックアウトマウスモデル作製については、発現ベクターを構築できた。また、SLC34A2の機能及び、発現に関する重要部位を同定するために変異体作製を行った。また、カルシウム代謝はリン代謝調節機構を考える上、外して考える事はできない。通常血中カルシウムは総カルシウム濃度として測定される事が多い。本年度血液ガス分析装置を購入しイオン化カルシウム測定系を導入することが出来た。今後遺伝子改変動物およびCKDモデル動物等作製予定のモデルマウスを用いて検討する準備ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
技術的に訓練が必要である
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Strategy for Future Research Activity |
遅れている点は、マウスを用いた脳脊髄液採取、マウス唾液腺を扱うなど技術的に慣れが必要なところである。対策とし、経験者からの情報を得て、訓練を行う。
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Research Products
(26 results)