2012 Fiscal Year Research-status Report
ブーリアンモデルによる遺伝子制御ネットワークの解析
Project/Area Number |
23700017
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田村 武幸 京都大学, 化学研究所, 助教 (00437261)
|
Keywords | アルゴリズム / 遺伝子制御ネットワーク / 計算量理論 / 充足可能性問題 / バイオインフォマティクス |
Research Abstract |
AND/OR BNに対する周期が2の定常状態を求める問題に対する厳密アルゴリズムを開発した。このアルゴリズムでは、与えられたBNの各ノードを時刻tとt+1における値を表現する2つのノードに分解し、結果的にノード数2nの二部BNの周期が1の定常状態を求める問題に変換を行う。その後、まだ0/1が未割当の3つ以上のノードに隣接するノードから優先的に0/1を割り当て、最終的に二部グラフの片側に対する全探索かSAT(充足可能性問題)を解くことにより、本質的に速いアルゴリズムを実現した。さらに周期1のBNの定常状態を求める問題、BNを目的状態へと導く問題、定常状態を制御する問題に対する整数計画法に基づく手法を開発した。また確率BNを制御するための整数計画法と動的計画法に基づく手法を開発した。 また当初の研究計画とは少し異なるが、ブーリアンモデルでないネットワークを動的計画法と最小二乗法に基づいて補完する手法を開発した。さらにネットワークの類似性判定に関する研究として、無順序木の編集距離をクリーク問題に帰着して動的計画法で解く手法や、次数に制限のある外平面グラフの最大共通部分グラフを見つける多項式時間アルゴリズムを開発した。また同様の問題が次数に制限のある部分k-木に対してはNP困難になることも証明した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画とは異なる内容も含むが、平成24年度には査読付きジャーナル論文を6件、国際会議4件の発表ができたので、おおむね順調に進展していると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度までに、研究計画のほぼすべてを終えており、平成25年度は研究発表を1件行うのみの予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初、平成24年度内に行う予定だった研究会発表を1件、平成25年度に行う。研究費もそれに関連する目的で支出する予定である。
|
Research Products
(11 results)