2012 Fiscal Year Annual Research Report
環境変動への適応性が高く電力消費の少ないセンサデータ収集機構の開発
Project/Area Number |
23700079
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 義明 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助教 (50532579)
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Keywords | センサネットワーク / 情報収集 / 省エネルギー / 適応性 / ネットワーク / 同期 / 逆相同期 / 位相ロッキング |
Research Abstract |
近年、無線送受信機能を持つセンサ端末を多数配置してネットワークを構成することにより、大規模農場の監視、自然環境中の生体観測、火口の観測など環境情報を遠隔地から取得するセンサネットワーク技術が、大きな注目を集めている。電池で駆動するセンサ端末からなるセンサネットワークの長期運用の為には、省電力制御が大きな課題となる。また、センサ端末の追加、故障、電力枯渇、電波伝搬状況の変化など環境変動への適応性も重要となる。 本研究課題では、大規模センサネットワークにおける、環境変動への適応性が高く電力消費の少ないデータ収集を実現するため、生物の同期メカニズムをモデル化したパルス結合振動子モデルをセンサネットワーク制御に応用することを考えている。パルス結合振動子モデルを用いることにより、完全同期状態、位相ロッキング状態、逆相同期状態等の様々な種類の同期を表現できる。 本年度は、パルス結合振動子モデルにおける位相ロッキング状態および逆相同期状態の2つの同期状態を応用した、センサネットワークのためのデータ収集方式の検討および評価を行った。様々な条件で評価を行い、提案手法を用いることにより、既存の手法と比べて低い消費電力、高いデータ収集率を達成できることを示した。得られた成果は国内外の学術集会で発表した。 また、TDMA型通信方式を用いて定常的にデータを収集/拡散する環境を想定し、トラヒック要求等の変動に対応する資源割り当て手法、ネットワーク性能の推定手法、などの検討を行った。得られた成果は国内外の学術集会で発表した。
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Research Products
(5 results)