2012 Fiscal Year Annual Research Report
Web動画像・音楽メディアを対象とした感性自動分析・個人化・配信システムの実現
Project/Area Number |
23700128
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
倉林 修一 慶應義塾大学, 環境情報学部, 講師 (70458959)
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Keywords | マルチメディア / データベース / 動画像データベース / 音楽データベース / 印象分析 / 印象検索 |
Research Abstract |
本研究では、動画像・音楽データを対象とし、それらを多様なコンテクストを持つ時系列メディアデータとして捉え、感性分析によるコンテクストの自動抽出により、利用者の個人的嗜好に応じた感性計量処理を伴う自動的なメディア配信を行う“動画・音楽メディア感性自動分析・個人化・配信システム”を実現した。具体的には、色彩印象コンテクストを識別可能な動画像感性分析機能、および、音楽印象コンテクストを識別可能な音楽印象分析機能を実現した。動画・音楽メディア感性自動分析・個人化・配信システムを構成する基盤技術として、ユーザの個人的感性に応じた動画像・音楽メタデータ自動生成技術の開発を行い、各利用者に対応する個人化感性空間を生成する機能を実現した。また、Web動画像・ライブ動画像・音楽メディアの個人化感性メタデータを用いたリコメンデーション技術の開発を行い、利用者が自身のPCや携帯情報端末上に蓄積した動画像・音楽データ,および,それらの視聴履歴を対象とした分析技術を可能とした。プロトタイプシステムの開発では、動画到着量に応じて動的に分析精度を制御する分散並列型感性メディア分析フレームワークを実装した。特筆すべき成果として、国際会議の発表のうち、2件の論文が、Web技術に関する国際学会ICIW2012にて、Best Papers Awardを受賞し、国際的に高く評価された。本システム実現に関する学術的成果として、5件の国際会議発表、海外学術雑誌への4件の論文採録(査読有)、1件の国内会議口頭発表を実施した。また、2013年3月26日時点において、国際会議への論文3件(査読有)が採録決定済みである。本システムは、今後発展が期待されるコンテンツのネット配信を前提として、個人の感性に合致する情報の自動配信環境を実現する、新しいメディア獲得の可能性を広げるコンテンツ流通基盤として位置付けることができる。
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Research Products
(14 results)