2012 Fiscal Year Research-status Report
誘目性の高い講義映像コンテンツ自動生成システムの開発
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23700130
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
中村 亮太 東京工科大学, 片柳研究所, 研究員 (80460096)
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Keywords | モバイル学習 / 視線 / ビデオ学習 |
Research Abstract |
平成24年度においては、モバイル端末に対応した誘目性の高い講義映像コンテンツ自動生成システムを開発するために、主にモバイル端末に対応したコンテンツ表示形式の調査をおこなった。また、重要語句の検出精度の向上と長時間のコンテンツ視聴に対応したコンテンツ表示手法の検討をおこない、システムの改良を実施した。 モバイル端末に適したコンテンツ表示形式を調査するために、コンテンツ視聴時の視線とタッチ操作の行動を分析した結果、視線行動の傾向としては、講師の顔に視線を向けることが最も多く、注視時間も最も長いことが分かった。一方、講義資料に対しては、講師映像に比べると注視時間や注視頻度は少なかったが、ページが切り替わったり、講師が資料上の語句や文章を読み上げたりした場合には、講義資料に視線を向ける確率が高くなることが分かった。次に、タッチ操作の傾向としては、講師映像と講義資料のどちらか一方のウィンドウのみを拡大する者が多くみられた。特に講師映像を拡大表示しながら視聴する者が多くみられたが、講義資料に対しては資料に視線を向ける上記の事由が生じた場合のみ、一時的に拡大する傾向がみられた。また、視聴開始時にはタッチ操作を頻繁に行うことが多かったが、視聴時間が長くなるにつれて頻度が減少することも観察された。 講師スライド中の重要語句の検出精度を向上させるために、スライドのページレイアウトに着目し、タイトルや箇条書きの先頭行にある語句に対して重要度を高く設定するなどの機能を追加することにより、前年度よりも重要語句の検出精度が向上した。 スライド中の重要語句にラベルを貼付する機能に加え、重要語句を説明する文章全体をラベルで隠す手法および穴埋めの文章に置き換える手法を導入することにより、長時間のコンテンツ視聴であっても学習者に退屈感を与えにくいコンテンツ表示形式が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モバイル端末に対応したコンテンツ表示形式の調査分析については計画通りに進められたが、重要語句の検出精度向上手法の考案と長時間のコンテンツ視聴に対応したコンテンツ表示手法の考案では、当初の提案内容では十分な効果がみられず、課題が多く残ったために計画を変更し、平成25年度にシステムの評価実験および研究会発表を実施することにした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に改良を加えたモバイル端末に対応した誘目性の高い講義映像コンテンツ自動生成システムを用いて複数のコンテンツを作成し、評価実験をおこなう計画である。また研究会やシンポジウムにて研究成果を発表する計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果を発表するための学会参加費と旅費として研究費を使用する計画である。
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