2013 Fiscal Year Annual Research Report
複数人ユーザ対応の会話エージェント対話管理機構の研究
Project/Area Number |
23700183
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
黄 宏軒 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (00572950)
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Keywords | 人工知能 / ユーザインターフェース / 音声対話システム |
Research Abstract |
今年度は主に,前年度に引き続き,エージェントの会話管理機構,言語理解部,ジェネレーション部,音声認識部を中心に,完全自律型の複数人ユーザ対応のエージェントシステムを開発していた.開発終了後に,京都の観光案内を題材として,評価実験を行なった.WOZ法によるコーパス収集実験で集めたユーザ発話の韻律情報と顔向き情報に機械学習を適用することで得られたモデルを用いる提案システムに対し,評価対象となる比較システムは,発話間の注視対象(顔向き)の継続長のみで受話者を判定する.その結果,提案システムにおける対エージェント発話の判定はF 値0.8 であり,十分な精度が得られた.対パートナー発話については,F 値が0.56 であり,今後精度向上の必要があるが,顔向きの継続長のみに基づく従来の実装手法[Bohus 10] に比べて精度はよく,また,誤ってユーザ同士の会話に割り込む危険性も低いことが確認された. また,複数人対話を行う際に積極的にサービスを提供するエージェントの適切な割り込むタイミングの推定についても引き続き取り組んでいる.会話の停滞,直近のエージェントの発話に対しての更なる支援が必要,ユーザへの回想支援が必要,質問内容を議論していると4つのタイミングを自動的に推定する手法を考案したが,タイミングの定義は主観によるもので,現在,より多くの評定者によるタイミングのラベル付,そして評定者の性格と話しかけるタイミングのラベル付の関係性を調査する実験を実施中である.受話者推定の精度が100%でない以上,誤った推定結果が起きうる.ユーザの顔表情の変化と発話による誤りの発生を判別できる手法を引き続き検討している.
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